おおきく振りかぶって 5巻

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おおきく振りかぶって』5巻(アフタヌーンKC

ひぐちアサ

『おおきく振りかぶって』5巻は、アフタヌーンKCから刊行されている軽装版マンガ(コミックス本)。ひぐちアサ著の、高校野球を題材にした作品。

5巻では、主人公たちが属す西浦高野球部が、高校野球夏大会の埼玉大会で、シード校の桐青高校との試合する初戦が描かれる。西浦先攻の試合は、5巻を通して、概ね3回の表終了時までの経緯が描かれる。
(この試合が決着するのは8巻

  • 『おおきく振りかぶって』アフタヌーンKC版 第5巻は、2005年刊行。
  • 採録エピソードは、雑誌月刊「アフタヌーン」2005年3月号〜6月号掲載分がメイン。
    • 第12回「挑め!」
    • おまけ
      本編に入りきらなかった設定の、メモ集
    • 巻末に1見開(2頁)の「次巻予告」も
    • その他=カバーは外すと、表1と表4に、おまけ「服装の話」が刷られてるらしい(あらゆる刷で共通かは不明)

用語や登場人物

第12回「挑め!」

西浦野球部初の公式戦、夏の高校野球埼玉大会の2回戦がはじまる。Bシードに選ばれている強豪桐青を対戦相手に引き当てたので、2回戦が初戦になったのだ。試合は西浦先攻。
5巻採録の、エピソード第12回では、試合開始直前の練習風景から、3回の表までが描かれる。

新生西浦野球部
1年生の部員10人と、やはり1年の女子マネジ1名でスタートした西浦高の新生硬式野球部。以前は軟式野球部があったが、数年間活動は休止していた。若き女監督モモカン(百枝まりあ)は、軟式時代のOG。
高校野球夏大会の埼玉大会初戦で、昨年甲子園に進んだシード校、桐青高校と対戦する際のスターティングメンバーは以下のよう。1番センター泉、2番セカンド栄口、3番ショート巣山、4番サード田島、5番ライト花井、6番ファースト沖、7番レフト水谷、8番ピッチャー三橋、9番キャッチャー阿部。西広はベンチ要員としてモモカンの補佐。
桐青高校野球部
西浦に新生野球部が発足する前年度、夏の甲子園へ出場した強豪。桐青高校は、キリスト教系の私立中高一貫校。春季県大会で勝ち進んでBシードに入っていた。
桐青野球部は、初戦の西浦戦にも、スタメンにレギュラーを揃えて臨む。そのメンバーは以下のよう。1番サード真柴迅、2番レフト松永雅也、3番セカンド島崎慎吾、4番ショート青木毅彦、5番キャッチャー河合和己、6番ファースト本山裕史、7番ピッチャー高瀬準太、8番センター山ノ井圭輔、9番ライト前川俊彦。
  • 桐青高野球部は、部員数が多く、中等部の野球部からそのまま上がってくるメンバーは少数派。ベンチに入りきらないユニフォーム姿の部員たちが、スタンドで何列にも並び、踊り付きの応援を演じるタイプの野球部。
    1回の裏が始まる直前、阿部は桐青側の応援を見て(コレがあると“強いチーム”な気がするよな/レギュラーはあの人数の上にいるってことだからな)と、思う。

  • 単行本8巻カバー。桐青野球部の主要メンバーが描かれている。
河合和己
桐青高校3年。物語内の今時点で、野球部主将で正捕手。背番号2。対西浦戦では、打順5番。
試合当日までの練習では、部員たちに「去年と同じ(甲子園へ進む)道がオレたちにも用意されてる−−/なんて錯覚すんなよ?/夏大には道なんてないぞ」と、告げていた河合(4巻)。しかし、いざ球場で西浦の女監督(モモカン)をみると、意識してしまう。
試合開始前の練習投球を見たモモカンは“敵ながらホレボレする肩だわぁ”と、ゾクゾクしてる。
  • 打順5番で、2回の裏、桐青2つめの打席に立つ河合は、三橋の球をじっくり見る構えだが、三橋のクセ球「まっすぐ」をボールと判断して見送り、スリーアウトに。最初の打席では、「まっすぐ」の正体を見極められない河合だが、いち早く、何か不可解なところのある球と漠然と感じる。
まっすぐ
西浦の正投手、三橋のもち玉で、ストレートもどきのクセ球。中学時代、正規の投球指導を受けないまま、自己流で投球フォームを作った三橋ならではの球で、バックスピンが甘く球筋にクセがある。選球眼のいい打者ほど、球の下を打ち、打ち上げてしまう。球速は遅いので、目のいい選手は、慣れれば攻略が容易い。しかし、阿部は、三橋の異様に精確なコントロールと変化球、さらに西浦野球部に入って以来三橋が身につけた、急速差10kmほどの速い球組み合わせ、「まっすぐ」を打たせて捕る決め球に仕立てる。
島崎慎吾
桐青高校3年生。背番号4。対西浦戦では、セカンドで打順は3番。
試合前、西浦の練習をみている河合に「手ェ抜く気はないけど/なーんかやりにくいよなァ」と話しかけ、「オイ/そーゆーの下に聞かせんなよ」と言われる。「だからちっちぇぇー声で話してんじゃん」と言う島崎は、「しょーじきに言えよ?/こうやって実際見てみたらさ/万が一にも/負ける気しねェだろ?」と訊く。河合も、島崎には「…………/−−まぁなぁ……」と、応えるのだった。
  • 1回裏3番の打席に立つ島崎を迎え、阿部は“桐青で一番やらしいバッティングをするのはこいつだ”と、警戒。三橋の「まっすぐ」を決め球として温存していく作戦の阿部は、島崎の最初の打席、「まっすぐ」を見せずにストライクをとっていくリードをする。
浜田良郎
西浦の生徒で、三橋、田島、泉のクラスメート。三橋の幼馴染でもある。
4巻で、野球部応援団をはじめた浜田は、1年生やその父兄を中心に、対桐青戦のスタジアムに200人ほどの応援観客を動員していた。そんななか、浜田は、夏大会に向けて作られた野球部父母会一行の内に、三橋の母を見つけ、「ミハシのおばちゃん!」と、声をかける。
三橋廉
新生西浦野球部の正投手。
西浦チームの投手として対桐青戦に臨む三橋は、応援に来た観客たちの人数に、中学時代のことを思い出し、一瞬たじろぐ。しかし、観客席から浜田と母親に声をかけられ、フェンス越しに短く会話した後、今の背番号(1番)のことを“中学とは違う”と、ヒイキではなく、ちゃんともらったものだからがんばろう、と思う。そして“ほんとの1番 で/はじめての公式戦だ!”と、考えながらベンチに向かう。
ともかくピッチングが好きで、ピッチャーズ・マウンドに執着する三橋は、中学時代、野球部でヒイキで正投手を任せられている、と言われていた。部で孤立しても、投手のポジションを譲らなかった三橋自身、自分のワガママが私立中学の経営者の孫であることから容認されたと思っていた(真相は、ヒイキもあっただろうが、三橋にも実力はあった感じか。1巻2巻参照)。
  • 桐青の打線を分析した阿部の配球リードもあって、三橋は1回の裏、打者3人をノーヒットの6球で終わらせる。ベンチに戻ると“今日はきっと/今までで最高のピッチングができる!”と確信するのだった。
  • 2回の表、ツーアウトだが三塁に花井が進んだ局面で、三橋は対桐青戦ではじめて打席に立つ。やる気満々の三橋は、ポテンヒットだが一塁に出塁。しかし、リードをとりすぎ、牽制球にさされそうになり右往左往。ところが、ドタバタと足掻く三橋にかき回され、試合全体には意外な展開が。
モモカン(百枝まりあ)
西浦高校に新設された硬式野球部の監督。23歳。本名、百枝まりあで、部員たちのつけたニックネームが、「モモカン」。以前、西浦にあった軟式野球部のOG。高い技術、野球センス、経験と熱意で、部員たちに信頼され、部をリードしている。
対桐青戦では、試合前の練習時間に名人芸のノックを披露。しかし、女性監督ということに気を取られたのか、桐青側のキャラに、この時点ではモモカンの技量に注目する描写は見当らない。
試合開始直前、モモカンはレギュラーを揃えてきた桐青のスタメンをみて“本気で相手をしてもらって光栄だけど/みんな顔が怖いよ!/その本気が吉と出るか凶と出るか/勝負!!”と、考える。
8巻までかけて描かれる、西浦対桐青戦では、ベンチのモモカンと桐青の監督との読みあいも、マンガの読みどころの1つに♪)
高瀬準太
桐青高野球部員。2年生の正投手として、西浦戦に登板。スリークォータ気味の打たせて捕るタイプ。と言っても、球速は1試合を通して130km台、とは、データを脳内でおさらいしてるらしい泉が、西浦最初の打席で脳裏でおさらいする心中モノローグ。
しかし、対西浦戦の立ち上がり、高瀬は調子を乱す。ノーデータの西浦に考えすぎたのか、あるいは、前日から主将で正捕手の河合が入れた気合を意識しすぎたのか、1回の表から出塁を許し4番打者まで回してしまう。
  • 2回には西浦に先取点を奪われてしまう高瀬だが、出塁した三橋がアウトにとられる前みせた珍妙な表情に、思わず笑ってしまいリラックス。3回の表からは、調子を取り戻す。
泉孝介
西浦の野球部員。対桐青戦では、センター。打順は1番。
泉は、最初の打席で、調子を乱していた高瀬のノーツーの次を、決め球のスライダーと読み、狙い打ち。一塁に出塁する。
  • 泉は、3回の表2番めの打席でも、外野手を抜くナイスヒット、ナイスランで一塁に出塁。
栄口勇人
西浦の野球部員。対桐青戦では、セカンド。打順は2番。
栄口は、最初の打席では、出塁している泉を進めるため、犠牲バント。シニアでの硬球経験者らしい手堅い処理をみせる。
  • 3回の表3番めの打席で栄口は、バント狙いの打球を打ち上げてしまい、キャッチャーフライにとられアウト。
巣山尚治
西浦の野球部員。対桐青戦では、ショート。打順は3番。
巣山は、最初の打席では、栄口に続き犠牲バント。出塁している泉はツーアウトで三塁に。
この時、スタンドでは、水谷母が、西浦野球部の父母会メンバーのお母さんたちに「巣山君野球上手って文貴が言ってたよ」などと会話。
  • 3回の表、4番めの打席で巣山は、ストレートに山をはり、ライト前を抜くヒットを打つ。
田島悠一郎
西浦の野球部員。対桐青戦では、ショート。打順は4番。
西浦で1番の選手と目されている田島は、最初の打席でツーアウト三塁とお膳立てされた状況で、ベンチのモモカンから、チャンス1回分を好きに使っていいと“打ったら走る”だけのサインを受けるが……。
  • 野球センスの優れた田島は、一塁コーチャーズ・ボックスに立つ時間が長い。ビデオで、高瀬準太の投球モーションのクセに見当をつけていた田島は、試合のグラウンドでも同じクセを確認すると、2回の表、一塁に出塁した花井に単独スチールを指示。この盗塁の成功は、桐青バッテリーをさらに撹乱していく。
  • 3回の表、5番めの打席で田島は、高瀬の決め球シンカーを2球空振り。じっくり見る構えをとるが、裏目に出てストレートのストライクを見送ってしまう。
阿部隆也
西浦の野球部員で、三橋と組む正捕手。対桐青戦の打順は8番。
対桐青線に阿部は、試合序盤できるだけ「まっすぐ」を見せず、試合後半に決め球として温存する配球作戦を組み立てて臨む。
  • 3回の表、西浦最初の打席に立つ阿部は、高瀬が調子を乱しているなら点をとろうと考えるが、調子を取り戻した投球にスリーアウトにとられてしまう。
  • 打席から戻ってきた阿部は、三橋との会話で、ナチュラルハイのようになってる三橋の様子に気づく。モモカンやシガポも三橋の体温が高いと気づかってはいるが、テンションのあまりペース配分がおかしくなってるのでは、と最初に危惧するのは、さすがに阿部だった。
真柴迅
桐青高野球部部員。対西浦戦で、ただ1人スタメンに選ばれた1年生。サードで打順は1番。
最初の打席で真柴は、三橋の小柄な体格を見て軽んじ、三球三振。
仲沢利央
桐青高野球部1年生。対西浦戦では、スタメンには選ばれなかったが、控え捕手としてベンチ入り。監督の指示をサインでグラウンドに伝えるなどの補佐をする。
利央は、最初の打席、三振でベンチに戻ってきた真柴を、油断からバットを大振りしたんだろと、からかう。真柴を呼びつけた監督に「サードやれっか?」と問われると「やれます!」と、即答する利央。この時、桐青の監督は、真柴の方に「次からちゃあんと1番の仕事するか?」と言い、交代は命じない。
松永雅也
桐青高野球部の3年。対西浦戦では、レフトで打順2番。
松永は最初の打席、阿部の配球で三橋の「まっすぐ」を打たされてしまい、サードフライでアウトに。
花井梓
西浦の野球部員で主将。対桐青戦では、ライト。打順は5番。
2回の表、最初の打席で、花井は一塁に出塁。次の沖が打席に立つ間、コーチャーズボックスにいた田島の指示で走り、結果として単独スチールで二塁盗塁。進塁した後、単独スチールと気づいた花井は、改めて、田島の野球センスに驚く。
  • 三橋のポテンヒットで三塁に進塁した花井は、牽制球を受けた三橋が1-2塁間に挟まれている間にホームスチール。誰も予想していなかった先取点を奪う。桐青の投手高瀬は、花井に先取点を奪われ、やっと三塁走者を失念して思わず1塁に牽制球を投げたことに気づき、自分があがっていたことを自覚する。
沖一利
西浦の野球部員。対桐青戦では、ファースト。打順は6番。
2回の表、西浦2番めの打席に立つ沖を、高瀬は盗塁された動揺からかボールフォアで出塁させてしまう。
水谷文貴
西浦の野球部員。対桐青戦では、レフト。打順は7番。
打順は下位の水谷だが、ベンチからモモカンの送るサインを信じて、スライダーに山をはる。
青木毅彦
桐青高野球部2年生。対西浦戦では、ショート、打順は4番。
1年前の夏大会、1年生だった部員で唯一甲子園のグラウンドにたった部員。2回の裏最初の打席に青木を迎えた阿部は“たぶん こいつが素材的にには桐青一だ”、と考えるが、強気の配球を三橋に指示する。
桐青野球部の監督
名前は未詳。
1回の裏は、ふがいなくみえた打者に、やんわり脅しをかけていた監督だが、2回の裏、主将の河合が三振にとられると、ベンチで報告を受けながら「なにかが不気味」な感じを覚えはじめる。“こんなアヤフヤな把握の仕方じゃあいつらに何も言ってやれねェ/もう1イニング見て/仕掛けるのは中盤からだ!”と思いつつ3回の表を見守る。
本山裕史
桐青高野球部3年生。対西浦戦では、ファースト、打順は6番。
2回の裏、桐青3つ目の打席に立つ打者(前打席は河合)。マンガでは、桐青ベンチで、河合が監督に打席の報告をしている間に、スリーアウトにとられている。
三橋瑠里
5巻の最後で、3回の裏がまさに終わろうとするタイミングで、小雨の降る球場のスタジアムに姿を見せ“…………/勝ってる……”と思う少女。
実は、三橋の従兄弟で、群馬の家に中学時代の三橋が同居していた。この辺の詳細は6巻の描写で明かされていく。

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