熾天使の夏
熾天使の夏
(してんしの なつ)
- 著
- 笠井 潔
笠井潔氏が、『バイバイ、エンジェル』でのデビュー直前に、雑誌「文藝」の賞に応募したとされる長編小説。謎解き型の推理小説ではない。
応募時の旧題は『夏の凶器』。
『バイバイ、エンジェル』の「野生時代」掲載が決まり、お蔵入りになっていた。が、1997年に講談社より単行本刊行された。単行本刊行前に、雑誌「メフィスト」に掲載されたようだ。
その後、2000年に講談社文庫版が、2008年に創元推理文庫版が刊行された。
『バイバイ、エンジェル』の脱稿前に書き上げられていた応募時の状態で発表されている。このため、「幻の処女長編」と呼ばれる。
矢吹駆の若き日が描かれているとされ、「連作第0号作品」とも呼ばれる。
- 作品構成
- (創元推理文庫版、2008年刊に準拠)
- 全11章
- 全編が1人称形式で語られる。
- 奇数章と偶数章で「語り手の今」が異なる時制になっているのが特徴(語り手キャラは同一)。
- 小説類には、あまりあとがきを付さない著者だが、本作には珍しく「あとがきが」付されている。作品成立経緯の解説でもある「あとがき」で、単行本、講談社文庫版、創元推理文庫版に採録されている。
概略
小さな呟きが頭蓋の芯で反響しあい、叫び声が心底で、恐怖と歓喜に充ち百のシンバルのように激しく轟きわたる。—完璧な自殺それが問題だ—かつて革命の時を生きた男は植民地都市の一隅で、中空への飛翔を試みる。二十年の歳月をへて今明かされる矢吹駆の罪と罰。笠井潔の原点、幻の処女長編犯罪小説。
(「BOOK」データベースの内容紹介より)
矢吹駆の犯罪——
隠された過去が今、明らかになる!
笠井潔の原点、幻の処女長編ついに顕現。渾身の犯罪観念小説。!!
(講談社版単行本の内容紹介より)
矢吹駆誕生の謎に迫る笠井潔の処女長編小説
小さな呟きが頭蓋の芯で反響しあい、叫び声が心底で、恐怖と歓喜に充ち百のシンバルのように激しく轟きわたる。——完璧な自殺それが問題だ——かつて革命の時を生きた男は植民地都市の一隅で、中空への飛翔を試みる。20年の歳月をへて今明かされる矢吹駆の罪と罰。笠井潔の原点、幻の処女長編犯罪小説!!
(講談社文庫の内容紹介より)
用語や登場人物
キャラクター
- 用語や人名
- 解説
ガジェット(小道具)
- 用語や人名
- 解説
用語
- 用語や人名
- 解説
関連する用語
- 矢吹駆連作
- 著者自身の短文や、解説文などでは、なぜか「シリーズ」ではなく「連作」と記されることが多いようだ。
メモ
- 作品の経緯
- 雑誌「メフィスト」に掲載された、とのこと。掲載年月未詳。
- 1997年、講談社より単行本刊行。
- 2000年、講談社文庫版刊行。
- 2008年、創元推理文庫版刊行。
書誌情報(関連作品)
(Mephisto club版単行本,講談社,1997年刊行)
(講談社文庫版,2000年刊行)
(創元推理文庫版,2008年刊行)
話題まとめ
書評
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