BILLY BAT 1巻

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BILLY BAT』1巻(モーニングKC

浦沢直樹
ストーリー共同制作長崎尚志

『BILLY BAT』1巻は、モーニングKCから刊行されている軽装版マンガ(コミックス本)。浦沢直樹著、ストーリー共同制作長崎尚志の、サスペンス風の作品。

単行本コミック1巻は、2009年6月に刊行された。
雑誌「モーニング」の以下の号に掲載されたマンガが収められている。

  • 2008年46号〜49号
  • 2009年4・5合併号、8号、12号、16号、20号

物語は、1949年頃のアメリカ合衆国で、作中人物のケヴィン・ヤマガタが描くコミックス“BILLY BAT”(物語内物語にあたる“DREALY NIGHT MURDERS”)から始められる。
コミック・アーティストの日系米人(2世)ケヴィンは、“BILLY BAT”で、「宝くじにあたるような」ヒットを得ていた。しかし、自分の描くキャラと、瓜二つなキャラを主人公にした漫画を日本でみたと、偶然聞くと、真相を確かめに占領下の日本に向かう。

単行本構成

  • 第1話“DREALY NIGHT MURDERS(やるせない夜の殺人)”
  • 第2話“A SINCERE NIGHT(真実の夜)”
  • 第3話「コウモリ探し」
  • 第4話「コウモリの古文書」
  • 第5話「轢死体」
  • 第6話「黒か白か」
  • 第7話「迷宮のはじまり」
  • 第8話「符号」
  • 第9話「こうもり小僧の大冒険 其ノ一」

用語や登場人物

BILLY BAT
ケヴィン・ヤマガタが描くコミックのタイトル、及び、その主人公の名。
コミックスの主役キャラ、ビリーバットは、アニマル・カトゥーン風にデフォルメされたコウモリのキャラで、私立探偵という設定。コートを着ている。

第1話“DREALY NIGHT MURDERS(やるせない夜の殺人)”、第2話“A SINCERE NIGHT(真実の夜)”

『BILLY BAT』の物語は、ケヴィンのコミック「やるせない夜の殺人(DREALY NIGHT MURDERS)」(16頁)から始められ、続けて「真実の夜」が8頁収められるが、「真実の夜」は、コミックを描いているケヴィンが、仕事場でマンガの結末に迷ってる様子の描写(1949年のアメリカ)に移っていく。

“DREALY NIGHT MURDERS(やるせない夜の殺人)”
“DREALY NIGHT MURDERS(やるせない夜の殺人)”は、『BILLY BAT』のエピソード第1話にあたる。
作中のケヴィン・ヤマガタが描いたコミックスの1回分という体裁の物語内物語16頁が、単行本1巻の巻頭に収められている。
アイルランド系富豪の御曹司
“DREALY NIGHT MURDERS”に登場する犬のキャラクター。コミックスの内で、BILLY BATが浮気調査を依頼される人妻が密会をする相手。“アイルランド移民で一代で巨万の財をなした一族の御曹司……/彼が州議会に出馬するもあえなく落選した時の父親の発した一言「いつかアメリカごと買ってやる」……”。
  • “A SINCERE NIGHT”で、BILLY BATに助けを求める若妻は、「あの一家がいずれ……/アメリカを滅ぼすって」と、語る。
  • 第11話「続きのはじまり」では、ケヴィンは、富豪の御曹司である犬のキャラクターが、「我々は月へ行くことを選んだ!!」と演説をする夢を視る。目覚めたケヴィンは、夢の内容を、コミック「ビリーの月世界探検の巻」のアイデアとしてスケッチする。
“A SINCERE NIGHT(真実の夜)”
“A SINCERE NIGHT(真実の夜)”は、『BILLY BAT』のエピソード第2話にあたる。まず、“DREALY NIGHT MURDERS(やるせない夜の殺人)”に続く“BILLY BAT”のコミックスが8頁描かれ、続く場面は、“A SINCERE NIGHT”の結末のつけ方に悩んでいる、仕事場のケヴィンの様子に移る。
そんなケヴィンの仕事場にやって来る2人組の刑事は、大家の許可はとったから、と言い、仕事場から向かいのアパートメントを監視させろと、押し入ってくる。
ケヴィン・ヤマガタ
日系アメリカ人の、コミック・アーティスト(マンガ家)。日本語名、山縣金持(やまがた・きんじ)。“BILLY BAT”がヒット作になったケヴィンだが、突然仕事場にやって来る刑事から、BILLY BATとそっくりのキャラクターが描かれた漫画を日本で観た、と聞かされる。
  • 第3話「コウモリ探し」ケヴィンは、1949年、連合軍の占領下にある日本の東京に渡る。
    連合軍の通訳として占領下の日本に赴任したことがあるケヴィンは、赴任中に日本の漫画を観て、意識せずに盗用した可能性がある、と考え渡日するのだった。“人のもん盗っちゃいげね”というのが、死ぬ前にケヴィンの父が残した遺言だった。
    ケヴィンは、GHQ司令部に訪ねた友人のチャーリーに強引に誘われ、臨時雇いの軍属(通訳か?)になるらしい。GHQ司令部の廊下で、ケヴィンは、偶然、国鉄の下山総裁と行き会いチャーリーから紹介される。
    (この後、ケヴィンは、占領軍の軍服を着て東京をうろつくが、ケヴィンの身分についての描写は曖昧にボカされている。第10話で、スミスは、ケヴィンがフィーニー大尉の部下であるかのように語っているが、これは不自然で、文字通りには受け止め難い。あるいは書類上の操作がなされたのかもしれない)
  • BILLY BATのキャラクターのイメージ・ソースを捜すケヴィンは、第4話「コウモリ探し」で焼け跡に建てられたバラックで、マンガのキャラとそっくりな刺青を彫った男についての話を聞く。
    チャーリー・イシヅカに呼び出され、OSS(戦略情報局)を訪ねるケヴィンは、コウモリの絵が描かれた古文書「黒蝙蝠写本」を見せられる。チャーリーは、ケヴィンを闇市の飲み屋に誘い出すと、酒を飲みながら“BILLY BAT”は日本の古典の盗用だと決めつけ、黙っていてやるから金をよこせと恐喝する。
    不自然な酒酔いで意識を喪うケヴィンは、夢の中でビリーバットと会話。ビリーバットは、ケヴィンに、チャーリーを「殺しちゃえよ」とそそのかす。そして、巨大遊園地、ケヴィン・ランドの夢をみせる。
    夢からケヴィンが目覚めると、傍に、転がっているチャーリーの屍体に驚く。
  • 不自然な深酔いから目覚めたケヴィンは、第5話「礫死体」で、闇市の飲み屋の主人から、チャーリーを殺したのがケヴィンだと聞かされる。MPに出頭すると言うケヴィンだが、飲み屋の主人と、その目上らしい東亜細亜興産の来栖なる男にそそのかされ、チャーリーの屍体を鉄道線路に置き去りにすることに。
    罪悪感から深酒し街を行くケヴィンは、声をかけてきた街娼(シズちゃん)に自分は「生きる資格もない」と語る。が、「どんな理由があったって……/死んだらだめだよ」と言うシズちゃんは、ケヴィンを街娼たちが集っているガード下に連れて行く。コンクリの柱に描かれたコウモリの絵を観たケヴィンは、「これだったのか……!?」と、つぶやく。
  • 第6話「黒か白か」で、ケヴィンは、自分が、占領軍の通訳として東京に赴任していた時期に、コウモリの絵を観たことがあったのを思い出す。
    ケヴィンは、ビリーバットの夢を視る。コンクリの柱から抜け出すビリーは、コートを着ながらケヴィンに「やっと見つけてくれたね」と語りかける。そこに、もう1人のビリーが現われ、キャラクターの盗用について言い争い取っ組みあいをはじめると、一方が他方を殺し「こいつは礫死体にする/黙っていろよ」と告げる。
    声を上げて悪夢から目覚めるケヴィンの枕元には、フィーニー大尉、スミスと名乗る見知らぬ男がいた。同行を求められ、OSSで尋問を受けるケヴィンは、チャーリーの行方や、彼が持ち出した古文書の行方を訊かれるが、どちらも知らない、と答える(この時、ケヴィンは、夢で「黙っていろよ」と告げたビリーバットのことを思い出している)。そんなケヴィンにスミスは、ケヴィンがチャーリーを殺害したわけではないらしい情報も聞かせる。
    尋問から開放されるケヴィンは、ガード下にコウモリの絵を描いたのが、漫画家の唐麻雑風だと探りあてると、北千住にある雑風の家を訪ね「先生の真似をしてしまいました!!」と詫びる。しかし、雑風はケヴィンに「君の見たコウモリは白か黒か?」と尋ねてくる。
  • 第7話「迷宮のはじまり」で、ケヴィンは、雑風からコウモリ小僧の漫画原稿を託され、原稿を抱えたまま潜伏逃走をはじめる。漫画原稿と折から報じられる下山事件との符号に、“先生は預言者ですか”と、頭を悩ませるケヴィン。
    逃げ惑い、漫画原稿を手がかりに、日本橋四丁目に向かうケヴィンは、そこで、漫画に描かれた建物から出てくる来栖を目撃する(第8話)。
  • 日本橋四丁目のビルの前で、来栖を見かけるケヴィンは、第9話「こうもり小僧の冒険 其ノ一」で、逆に見咎められビル内に連れ込まれてしまう。そこでケヴィンは、雑風が漫画に描いたのと同様、金塊の山を見せられる。「お前は白か黒かどっちなんだ?」と訊く来栖に、殺されそうになるケヴィンだが、突然現れた謎の男、白州に窮地を救われる。
    ケヴィンは、シズちゃんと再会し、彼女の住む安アパートに匿われることに。

第3話「コウモリ探し」〜第6話「黒か白か」

ケヴィンは、1949年、連合軍の占領下にある日本の東京に渡る。
連合軍の通訳として占領下の日本に赴任したことがあるケヴィンは、赴任中に日本の漫画を観て、意識せずに盗用した可能性がある、と考え渡日するのだった。“人のもん盗っちゃいげね”というのが、死ぬ前にケヴィンの父が残した遺言だった。

チャーリー・イシヅカ
ケヴィンの友人(幼馴染らしい)。日本でGHQに勤務、ケヴィンが渡日した頃は、通訳をしている。下山総裁の通訳を勤めている様子(この件は、後に確定的に補強描写される)。
チャーリーは、第4話で、ケヴィンが意識を喪っている間に殺害される。
  • CIAのスミスは、まだチャーリーが確認されていない頃、ケヴィンを尋問する席上、チャーリーが共産党員だったかもしれない、との示唆を語る。
    また、スミスは、チャーリーが1人で歩いていたかもしれない、という目撃証言についても語る。これは、ケヴィンが不自然な深酔いで意識を喪っていた頃かもしれないが、定かではない。
下山総裁
解説
黒蝙蝠写本
占領米軍の一部が、探していた古文書。エピソード第4話「コウモリの古文書」で、チャーリーが、OSS(戦略諜報局)にかき集められた古文書の山の内から発見。チャーリーの話では、占領米軍の内部に、コウモリのマークをシンボルにした古い秘密結社の手がかりとして、古文書を追い求めている部門があるらしい。通訳をやっていたチャーリーは「黒蝙蝠写本」が、それだと考える。
  • 第10話(2巻)で、フィーニー大尉は、捜している古文書とは何か尋ねるCIAのスミスに、それは闇であり、欠けたピースと言ってもいい、と語る。「我々には必要なんだよ/歴史の闇がね……」と、フィーニー。
ビリーバット
第4話「コウモリの古文書」で、意識混濁したケヴィンは、夢の中でビリーバットと会話。ビリーバットは、ケヴィンに、チャーリーを「殺しちゃえよ」とそそのかす。そして、巨大遊園地、ケヴィン・ランドの夢をみせる。
  • ケヴィンは、ガード下のコウモリの絵を観て、自分がキャラクターデザインを盗用した経緯を思い出す。そして、2人のビリーバットが盗用の対処について言い争う様子を夢に視る。
来栖
ケヴィンがチャーリーの屍体の傍で意識を取り戻した時、少し後に姿を現す男(第5話)。ケヴィンに「東亜細亜興産」の来栖、と名乗る。
闇市の飲み屋の主人に、自分がチャーリーを殺した、と聞かされるケヴィンは、泣きながら、MPに出頭し、罪をつぐなわなくちゃ、と言う。しかし、来栖はそんなことをされては、このあたりの闇市は占領当局に取り潰される、と語り、チャーリーの屍体を鉄道線路に投げ込み轢死体にするよう、ケヴィンをそそのかす。
  • 第9話「こうもり小僧の大冒険 其ノ一」で来栖は、雑風の漫画原稿に描かれた日本橋のビルに、ケヴィンを連れ込む。そこで、来栖は日本復興財団が営む怪しげなサロンを開いている。
    来栖は、雑風が漫画に描いたような金塊の山をケヴィンに見せるが、戸惑うような様子に「お前はだめだ/三鷹で殺そうか福島で殺そうか」と告げる。しかし、突然現れる白州がケヴィンのことを「こいつは古い友人でね」と言うと、白州がケヴィンを連れ出すことを黙認。
シズちゃん
最初は、名前もわからない一街娼婦として登場。チャーリーの屍体を遺棄した後、良心の呵責を紛らわせるように、したたかに酔っているケヴィンに声をかけてくる。
酔ったケヴィンが、「生きる資格もない」と自分のことを言うと。顔つきを変え「だめだよ/どんな理由があったって……/死んだらだめだよ」と言って、ガード下へケヴィンを連れて行く。シズちゃんにに連れられ、ケヴィンがガード下に行ってみると、打ちっぱなしのコンクリ柱の上の方に、ビリーバットに似たコウモリの絵が描かれている。
  • その後、シズちゃんは、自分が住む安アパートにケヴィンをかくまうようになる。
CIAのスミス
行方不明になったチャーリーについて訊きたいと、ケヴィンにOSSへの同行を求め、尋問する。
スミスは、下山総裁が出席する会議での通訳をチャーリーがすっぽかした、とケヴィンに語り、チャーリーが共産主義者(党員)かもしれないと示唆する。
  • 第8話「符号」で、下山事件について、警視庁に出向くCIAのスミスは、刑事から、自殺説、他殺説について訊かされる。
フィーニー大尉
スミスが、ケヴィンに「特別検閲官」と紹介する。スミスと共にケヴィンを尋問するフィーニーは、チャーリーがOSSの建物から持ち出した古文書(黒蝙蝠写本)の行方について、ケヴィンに尋ねる。

第7話「符号」〜第9話「こうもり小僧の大冒険 其ノ一」

ケヴィンは、ガード下のコウモリの絵を描いたのが、漫画家の唐麻雑風だと探り当てると、第6話末尾で雑風の家を訪ね、キャラクター盗用の件で詫びる。
しかし、雑風の方はキャラクター盗用よりも、ケヴィンのミタコウモリが「黒か白か」ということを気にする。そして、雑風が未来を予想したかと思える漫画画稿を託されるケヴィンだが、画稿の中身を知りたがる来栖に命を脅かされるめにあう。

唐麻雑風
ガード下の柱に、コウモリの絵を描いたとされる人物。これからは漫画の時代だと、紙芝居描きから漫画家に転向した。紙芝居屋の間では「北千住の先生」と呼ばれている様子。
第6話「黒か白か」の末尾で、ケヴィンは、北千住にある雑風の家を訪ね「先生の真似をしてしまいました!!」と詫びる。しかし、雑風はケヴィンに「君の見たコウモリは白か黒か?」と尋ねてくる。
第7話「迷宮のはじまり」で、雑風は、ケヴィンに重ねて「おまえのコウモリは黒か?白か?」と尋ねる。キャラクター盗用の件については、「人類は絵で進化しているんだ」と語り、一番最初に絵を描いた人類は、誰の真似をして絵の描き方を知ったのか、と禅問答めいた問いをケヴィンに聞かせる。そして「黒の言うことを聞くな」と告げると寝てしまう。
雑風につきあって寝ずにいたケヴィンも寝入ってしまうが、起きると、家はもぬけの空で、漫画の原稿と、ケヴィン宛ての「この原稿をもってそこから逃げたまへ」と記した書置きが残されている。ケヴィンが観ると、原稿には、走る機関車が、線路に放置された何かを轢きながら走り去る様子が描かれている。
前後する頃、下山総裁のものと思われる轢死体が発見される。
こうもり小僧
こうもり小僧は、唐麻雑風が描く漫画の主人公。雑風は、戦後すぐに出した赤本だ、という『こうもり小僧の大冒険』をケヴィンにみせ、そもそも、はじめに日本で描かれたコウモリのマンガ・キャラクターについてケヴィンに教えた刑事は、この漫画をみたのだろう、と語る。
日本復興財団
来栖が日本橋四丁目付近のビルで営んでいる「サロン」の運営母胎(らしい)。サロンには、GHQの関係者と共産党の大物が同席しているなど怪しげ。
来栖曰く、旧大蔵省の外郭団体で、「軍資金として日本国民やアジア諸国から徴収した」金塊を秘匿している。第9話「こうもり小僧の大冒険 其ノ一」で、来栖は、サロンに連れ込んだケヴィンに金塊を見せ「僕に見せてどうするつもりなんだ」と聞かれると、「遣い途を知ってると思ってね」「誰のためにどのように遣うかだ」と、応える。
白洲次郎
銀座四丁目のビルに連れ込まれ、来栖とその配下にケヴィンが殺されそうな雰囲気になったとき、突然現われる謎の男。ケヴィンのことを「古い友人だ」と言うと、来栖らから救い出し、ビルの外まで逃がしてやる。ケヴィンが礼を言うと、白州は「礼なんかより走れ/ここから先は自分で生きのびろ/できる限りの速さで走れ」と言われる。
  • 白洲次郎は、初登場の時、来栖とは顔なじみであるような雰囲気で描かれている。来栖も白洲には、簡単には逆らいがたいように雰囲気もあるが、その背景事情は定かではない。
月面のコウモリ
第9話「こうもり小僧の大冒険 其ノ一」には、ラスト2頁で、明らかに物語の時制が異なる状況が描かれている。それまでの物語が、1949年の東京だったがこの2頁は、1969年7月20日、アポロ11号の着陸船が着陸した月だと“この一歩は小さいが”というセリフの挿入でわかる。
はじめて月面に立ったはずのオルドリンは、異常なものを発見してアームストロング船長を呼ぶ、2人の目の前には、月面の地表に線描の陰刻で描かれた、コウモリの絵があった。

関連する用語

下山事件
1949年、占領下の日本で、当時、国鉄総裁だった下山定則が失踪後、轢死体で発見された事件。失踪が7月5日の朝、遺体発見は、翌6日未明。
白洲次郎
作中の白洲次郎は、おそらくは、1945年に終戦連絡中央事務局の参与(翌46年に同事務局次長に)になった、白洲次郎をベースにしたキャラクターと思われる。そう思った方が、日本復興財団のサロンに現れ、来栖に無理を通してケヴィンを救う様子も納得し易いからだ。ただし、1巻掲載分では、この推測を確定するに充分な描写は見当たらない。下山総裁の描写と比較しても、(過去に実在した人物をベースにしてもしなくても)フィクション成分の多そうなキャラクターではある。
アポロ11号

メモ

書誌情報

アフタヌーンKC

2009年刊行

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