性転換
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本人の同意・非同意にかかわらず、手術や魔術その他によって肉体の性別が変わってしまう物語要素。
「性転換をした人」をTSと略す場合がある。この場合は、Tran sexualist の略と考えられる。
二次創作ジャンルで「TSもの」という場合は、原作キャラの一人あるいは複数が性転換しているもののこと。
関連する用語
- 性転換手術/性別適合手術
- 現在の日本で、世間的には「性転換手術」と呼ばれる術式や治療は、当事者や関係者の間では、「性別適合手術」と呼ばれるようになってきている。これは、「当事者の性自認に肉体を適合させる」という考え方に依ったもの。
- TS,Trans sexual
- 当事者の肉体上の性別(sex)と、性自認とが一致せず、強い不快感、不然感に恒常的に悩まされている状態。性的様態(セクシュアリティ,sexuality)の1形態。左記の状態にある人、あるいはかつてはあったが、いわゆる性転換手術を施され、性別移行をした人もTS(trans sexualist)。
インター・セックスと呼ばれる、2次性徴の明確化と共に、戸籍上の性別(社会的性別)と肉体上の性別が食い違ってくる人もいる。この人たちもTSに含められることが多いが、本人は認めない場合もある。
TGの人(trans genderist)の多くが、周囲、あるいは社会から性自認通りの性別として扱われれば、肉体的不然感を我慢できると言うのに対し、TSの人には、場合によっては自傷行為に及ぶほど不快感、不然感が強いことが珍しくない。
「外見的には誰が見ても本来の(当事者の性自認通りの)性別にしか見えないが、肉体は生まれたときの性別のまま」「外見は誰が見ても、生まれたときの性別のままだけど、肉体は本来の性別」もし、どちらかを選ぶことができたら? しばしば、性的マイノリティーの間では、前者を選ぶのがTGで、後者を選ぶのがTSとも言われる。
なお、日本の性的マイノリティーの一部では、和製表現、T’s(ティーズ)が用いられることがある。これはTS(ティーエス)とは違って、TS、TG、TVを、包含したカテゴリとして用いられる。 - 精神交換
- 男女間で精神交換してしまったキャラクターは、性転換したのと同様な状況になる
メモ
- 性転換種族
- SFやファンタジーで、性転換することが常態な種族や、性転換する個体が一定の割合で含まれる種族が登場することがある。また現実にも、魚類や爬虫類の一部には環境や社会関係により性転換を行なう種は少なくない(鳥類や哺乳類には見られないが、これはコストの高い性差を持つためであると考えられている)。
細かな設定には幾通りかのパターンがあるようだが、例えば周期的な性転換を繰り返すことが普通である種族のキャラクターは、性転換に悩んだり違和感を感じたりはあまりしなさそうだ。
ジェンダー・ロール(社会的な性役割)がどうなるかも不明だ。(性転換種族では、妊娠した個体は出産時まで、性別が女性に固定される設定などが多いようだ)
関連する商品
資料
- 「FTMTS♀→♂+バイセクシュアル 虎井 まさ衛対談」
FtM(Fmale to Male)で性別適合をした虎井まさ衛さんの対談。
「MTFTS♂→♀+レズビアン 麻姑仙女対談」MtF(Mmale to Female)で性別適合途上(対談時)の麻姑仙女さんの対談。
他に、MtF的にホルモン剤を用いているけど、外性器の整形は考えていないらしい、嶋田 啓子さんの対談、「トランスジェンダー?オーバージェンダー? 嶋田 啓子対談」も所収。
(『変態(クィア)入門』)所収。 - 『性同一性障害』(集英社新書)
2000年刊。題名こそ『性同一性障害』だが、内容では、性別適合手術(いわゆる性転換手術)の概略や考え方、関連する問題、1995年に日本精神神経学会の特別委員会が答申した「性同一性障害に関する答申と提言」の内容と、背景について、などなどが整理されている。その後の日本国政府の対応については、他の資料をあたる必要があるが、2000年時点での法的問題点などについても触れられている。
性的マイノリティーの人にとっては、1964年の「ブルーボーイ事件裁判」について整理された部分が、資料として重宝するかもしれません。