地獄少女(アニメ版)DVD第二巻

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『地獄少女』(アニメ版)DVD 第二巻

2005年から2006年にかけて、地上波深夜枠、CSなどで放映された『地獄少女第1期アニメのDVD第二巻。


販売元=アニプレックス (他にソニー・ミュージックディストリビューション版も)

原作
地獄少女プロジェクト(原案=わたなべ ひろし
製作
地獄少女プロジェクト
(アニメーション製作はスタジオディーン
監督(総監督)
大森貴弘
シリーズ構成
金巻兼一
キャラクターデザイン
岡真里子
コピーライト
地獄少女プロジェクト、スカパー・ウェルシンクアニプレックス

概要

「地獄少女」第1期アニメ『地獄少女』の、第四話〜第六話が採録されている。

用語や登場人物

地獄少女
地獄通信にアクセスできた人物の前に姿を現す謎の少女と、都市伝説でも噂されている。しばしば、依頼人の前に「呼んだ?」「呼んだでしょ」、あるいは「来たよ」などと言いながら忽然と顕れる。続けて、「私は閻魔あい」と名乗ることも多い。
通例、やや古めかしい感じのデザインのセーラー服姿で現れる。都市伝説では、地獄少女に会えれば、恨みを晴らしてもらえる、とされているが。

第四話「聞こえぬ叫び声」

菅野純子(声優=新井里美)
おそらく女子中学生。ペットクリニック(ゴールドアニマルクリニック)に、愛犬キャンディを預けるが、死んでしまう。純子は、両親に先立たれ、叔母夫婦の家に養われている。キャンディは、生前、両親に贈られた愛犬だった。
クリニックの助手関本からキャンディの死因について教えられた純子は、女子高生たちが道すがら噂話の話題にしていた地獄通信にアクセス、本篠義之の名を送信。直後、自室に閻魔ありが顕われ、「誰??」と訊くと「私は閻魔あい。呼んだでしょ」と応じられ、その場で藁人形を手渡される。閻魔あいが立ち去った後、藁人形の紐(赤い糸)を解こうとする純子だが、あいに疑似体験された地獄の幻覚に怯え、紐を解けない。
菅野純子は、関本さんを説得し、不正についての証拠を得ようと、協力を得てクリニックに忍び込む。しかし、証拠を見出せぬまま院長の本篠医師に見つかり、嘲られ追い出される。本篠がキャンディのことを「さっさと死んだ方が良かった」と言った言葉に怒る純子は、追い出されたクリニックの外で、ただちに藁人形の紐を解く(この時、「恨み聞き届けたり」と言い残して宙に去る藁人形を関本さんも目撃)。
エピソードのエピローグ相当パートでは、菅野純子が田舎に帰る関本を駅のホームまで来て、見送る。
関本さん(関本雅美,声優=柚木涼香)
ゴールドアニマルクリニックに助手として勤務する女性。良心の呵責に耐えかねた感じで、キャンディが充分な治療を受けずに死んだことを菅野純子に告白。
菅野純子にペットクリニックの不正の証拠を探す話を持ちかけられ、はじめは無理よ、と言うが、純子に、このままだと他の犬だって、と言われると、思い当たることがあり協力することに。しかし、証拠を見出せぬまま院長の本篠医師に見つかり、嘲られ追い出される。
エピソードのエピローグ相当パートでは、菅野純子が田舎に帰る関本を駅のホームまで、見送りに来る。
本篠義之(声優=子安武人)
ゴールドアニマルクリニックの院長で経営者。職務態度は、とても不誠実。証拠を探しにクリニックに侵入した菅野純子と、関本に問い詰められると、「何なら当事者に聞いてみたらどうだ?」と言い出し、犬たちに「どうだ? 私はそんな悪い医者か??」と聞いてみせ、あざ笑う。本篠は2人をクリニックの外に押し出すと「今回だけは許してやる。けど今度、変な言いがかりをつけてきたら、名誉毀損で訴えてやる」と言い放つ。
その後、深夜自動車を運転する前に、人間体の骨女が現われ、これを避けようとして事故を起こす。事故現場に駆けつける救急車の救急員が、一目連と輪入道で、仕置きの場面(地獄のイリュージョン)に連れ込まれる。
仕置きのシーンでは、骨女が関本の言っていた言葉を代弁「あんたにとっちゃ、動物なんて金儲けの道具かもししれないけど。ペットを愛する人には家族の一員なんだよ」と言われ、「家族? ふざけたこと言ってるんじゃない。あいつらだって、俺と同じじゃないか。変な服着せて、パーティーに連れまわし、見せびらかすだけのただの道具。何で、俺だけがこんな目にあわなくちゃいけないんだ。俺は悪くない」と答え、閻魔あいから、「闇に惑いし哀れな影よ〜」と、言い渡される。
三途の川の渡し舟の上で気づく本篠義之は、「ここはどこだ?? どこへ行く気だ?」と閻魔あいに訊くが無視される。「答えろっ!!」と言ったところで、三途の川から舟に無数の犬猫が「苦しいよぉ」などと言いながらあがってくると、本篠にのしかかって行く。
地獄通信
誰かに強い恨みの念を抱いている人物だけが、インターネットで、深夜0時ちょうどにアクセスできるコンテンツ。インターネットに割り込む感じの、超自然的なサイトであるはずで、恨む相手のいない者が好奇心から検索しても、アクセスはおろか、検出すらされない。
依頼したい人物がネットでアクセスできると、通例、まず、モニター画面の中ほどに、小さな人魂のような炎の画像が灯って消える(あるいは、この画像が、現実のネット回線と、超自然的な通信とのゲートのようなものとのアクセスを示しているのかもしれない)。そして、画面は、“あなたの恨み、晴らします”と書かれた下に、恨む相手の氏名を書き込み、送信するためのフレームと送信ボタンとが1つずつ用意された、シンプルな画面になる。
第四話「聞こえぬ叫び声」では、噂を聞いた菅野純子は、深夜0時少し前から、熱心にネットを検索。サイトを見つけられず、「どうして見つからないの」と焦る感じだが、時計が0時を刻むとすんなりアクセス。
“閻魔あいの家”
「夕暮れの里」にある、藁葺き屋根の一軒家。外見は、古びた民家に見える。「周囲に他の家は無い」。第四話「聞こえぬ叫び声」では、“閻魔あいの家”の敷地全体を鳥瞰するような構図の珍しいカットが入る。
家の近くには彼岸花が群生。少し離れて小川が流れていて、あいは、地獄流しに出陣する前などに、長襦袢姿で沐浴する。
おばあちゃん(声優=松島栄利子
閻魔あいが「おばあちゃん」と呼ぶキャラクターは、常に、「夕暮れの里」の閻魔あいの家で、奥の間にいる。常に、障子越しに映る影でしか描かれず、いつも糸車を回している。
第四話「聞こえぬ叫び声」では、糸車を回しながら、あいのパソコンに依頼メールが入ったことを「届いているよ」と庭先のあいに教えるシーンが初登場。
閻魔あい(声優=能登麻美子
地獄少女が「閻魔あい」と名乗ることは、作中の噂話でもそれなりに知られてはいる様子。第四話「聞こえぬ叫び声」では、依頼人になる菅野純子は地獄通信のことすら知らなかったはずだが、「私は閻魔あい。呼んだでしょ」と言うと「じゃぁ、あなたが地獄少女??」と反応。
外見は、中学生くらいに見える。前髪を揃えた黒い長髪は、日本人形のような印象。他のキャラと比較しても一段と白く色素の薄い肌、顔立ちの内でプロポーションの大きな瞳は虹彩が紅い、などが特徴。口数は少なく、あまり考えを言葉にしない。普通は、感情表現も乏しく、感情の変化をうかがうことはかなり難しい。
第四話「聞こえぬ叫び声」では、依頼メールが届いたとき、庭先で小さなテントウ虫と遊んでいた。
  • 閻魔あいの好物はサクランボ。第六話「昼下がりの窓」では、“閻魔あいの家”のシーンで、おばあちゃんが「あいは、ほんとうにサクランボが好きだねぇ」と言っている。
  • 第六話「昼下がりの窓」で、地獄通信にアクセスした安田遥の前に姿を顕す閻魔あいは、「知りたいの。戸髙さんとお母さんの間に何があったのか」と言われ「知ってどうするの?」と訊ね返す。「知って……、仕返しする。でないとお母さんが……、苦しむお母さんを見たくないから」と言う安田遥に、「私には、お母さんを救うことはできない。私に出来るのはただの復讐」と、あい。安田遥が、母親に加えられた暴行や恐喝に納得できないと言うと、あいは「そうね、でも、だから私がいるの」と応える。
契約の証(藁人形)
地獄少女が、依頼人に手渡す藁人形のこと。手渡すと、通例、藁人形が「契約の証」で、ほんとうに恨みを晴らしたければ首に巻かれた赤い紐(作中では「赤い糸」と言われる)を解けばいい、と伝える。「恨みの相手は、速やかに地獄に流されるわ」。
作中のセリフなどには無いが、手渡された藁人形は、いわば“仮契約の証”とみなすと理解しやすいだろう。
地獄流し
依頼人が藁人形の紐を解くと、人形は宙に飛び立つなどをしながら「恨み、聞き届けたり」という声を虚空に響かせ、去っていく。
地獄流しが実行させれる場合、通例、ターゲットのキャラは、まず、どことも知れない場所(地獄のイリュージョン)で、バーチャル・リアリティ体験のようにして三妖怪にいたぶられる“仕置き”を加えられる。そして、仕置きの終盤に閻魔あいが、毎回同じセリフで迫ると、場面は、三途の川を思わせるもやに包まれた川の場面に転換。ターゲット・キャラは、あいが艪を漕ぐ小舟に乗せられたまま、川中にそびえる大鳥居をくぐっていく。この時あいの声で「この恨み、地獄に流します」とモノローグが被さる描写が、定型。
(各エピソードの断片的な描写を総合すると「地獄流し」にされた人間は、現実世界では、突然の失踪として扱われる。例えば、後から遺体が発見される、などの描写はみられない)
第四話「聞こえぬ叫び声」では、紐を解かれた藁人形が宙に飛び去る場面に第三者(関本)が立ち会っていた。
輪入道(声優=菅生隆之)
閻魔あいにつき従う妖怪の1体。火焔に包まれた木製車輪の中央に、入道の顔面がある。地獄少女が、「夕暮れの里」から出陣する際には、牛車に変化すると、あいを乗せ宙を駆けてゆく。
人間体は、禿頭の老人。通例、大正時代風の風体で袴姿の和服に山高帽とマフラーを身につけた姿を好む。人間体のときは、しばしば、不破龍堂(ふわ・りゅうどう)と名乗る。
藁人形としては、黒味かかった色の濃い人形に変化する。第1期アニメでは、依頼人に手渡される藁人形は、もっぱら輪入道が変化したものだった。
第四話「聞こえぬ叫び声」では、閻魔あいを出陣させた後、骨女が引きこした事故現場から本篠義之を運び出す救急車の救急員として登場。
続く仕置きのシーンには、医師として登場。
骨女(声優=本田貴子
閻魔あいにつき従う妖怪の1体。本体は、骸骨の姿らしいが、しばしば、顔の半面や体の一部が白骨化した女性の姿を顕す。普段あいの身辺などでは、遊女風に着崩した和装姿。
第四話「聞こえぬ叫び声」では、まず、深夜、本篠義之が運転する自動車の前に、ビジネススーツ風の姿で現われ、事故を引き起こす。
続く仕置きのシーンには、看護婦として登場。
  • 第五話「高い塔の女」では、IT企業にアルバイトの「恩田」として潜入。
一目連(声優=松風雅也
閻魔あいにつき従う妖怪の1体。しばしば巨大な一つ目の姿を顕す。あるいは、人間の男の姿で、後頭部に大きな一つ目を見せたり、正面の顔が一つ目小僧のように大きな一眼である姿を見せることも。普段あいの身辺などでは、カジュアルなファッションをラフに着る青年の姿をとる。長い前髪を流して、左目は隠している。
第四話「聞こえぬ叫び声」では、まず、骨女が引きこした事故現場から本篠義之を運び出す救急車の救急員として登場。
続く仕置きのシーンには、医師として登場。
「いっぺん、しんでみる?」
閻魔あいが口にする定型セリフの内、視聴者に広く知られたもの。作品外の関連商品で、Tシャツに使われたり、扇子に使われたりした。
このセリフは、地獄流しにされるターゲット・キャラに、閻魔あいが“仕置き”場面のクライマックス(“三途の川”場面に転じる直前)で聞かせるセリフの一部抜粋。
セリフの全体は、次のよう。
「やみにまどいしあわれなかげよ ひとをきずつけおとしめて つみにけがれし ごうのたま いっぺん しんでみる?」
(闇に惑いし哀れな影よ。人を傷つけ貶めて。罪に溺れし業の魂。いっぺん、死んでみる?)

第五話「高い塔の女」

“三藁”
“三藁(さんわら)”は、閻魔あいにつき従い、地獄流しの準備や遂行を補佐する3体の妖怪の通称。メディア雑誌など、作品外情報で用いられる通称で、作中で使われた例はないはずだ。少なくとも、第1期アニメのセリフなどでは聞かれない。“三藁”は彼らが、地獄流しの契約の証し、藁人形に化身することから呼ばれるようになったはずだが、実は第1期シリーズで描かれたエピソードでは、依頼人に手渡される藁人形は、もっぱら輪入道の化身。骨女や、一目連の化身が依頼人に渡るエピソードは、第2期シリーズ以降。
ただし、第五話「高い塔の女」で、冒頭閻魔あいの家で、壁際に据えられた三体の藁人形が、三妖怪の声で会話をするシーンがある。このシーンでは、あいのパソコンに送られた依頼メールについて、輪入道の声で「また、そいつか」、一目連の声で「毎日毎日、しつこいね」、骨女の声で「でも、その依頼は受けないって決めたんだろ??」とやりとりされる。
浦野美沙里(声優=川澄綾子)
IT企業「デッドライン」で、オーナーの海部里穂に命じられ、地獄通信へのアクセスを繰り返す少女。女子高生らしい。
「デッドライン」社内では、海部里穂の遠縁、とされている。実は、海部の命令で、違法なハッキングなどを繰り返してきていた。
実は、父の仇として偽名で海部里穂に接近した少女。本名は田村美沙里。隠しカメラで、海部里穂が殺人の依頼を出している様子を撮影。これを証拠として訴えようと考えていた様子だが、里穂に見破られ、逆に殺害されそうになる。深夜のオフィスビル内を逃げ惑う間に、必死に地獄通信にアクセス。「海部里穂」の名を入力し、送信すると、あっさり受理され、その場で「夕暮れの里」に引き込まれる。夕暮れの里で、地獄流について聞かされる間、地獄流しの実行は「すぐなのね!? 何十年後じゃないのね?」と訊ねる。代償について聞かされても「この世こそ地獄よ、あの女が生きている限り」と言うと、その場で紐を解く。
海部里穂(声優=根谷美智子)
IT企業「デッドライン」の女社長。学生時代数人の友人とベンチャー企業として立ち上げ、4年で急成長。設立時のメンバーで社に残っているのは、海部里穂のみ。
浦野美沙里などを脅して、違法なハッキングなどを命じている。地獄通信にアクセスするよう命じたのも、あるいは地獄通信を、人間による殺し屋サイトのように考えてのことだったかもしれない。海部里穂は、他にも探偵に殺し屋のような違法な依頼をしていた。
地獄流しの依頼が出された直後、海部里穂は、ベンチャー企業立ち上げ直後のデッドラインオフィスに引き込まれる。そこで、当時の社長だった恋人が浮気をしている現場を見て、2人を殺害したのだった。最初の殺人を再現した後、死体が、自分そっくりの姿に変じて蘇る。逃げ惑う海部里穂は、空中浮遊で併走する閻魔あいから「闇に惑いし哀れな影よ〜」と言い渡される。
三途の川の渡し舟の上で気づく海部里穂は、閻魔あいに「何でよ?何であたしが何度も殺されなきゃいけないのよ!?」と訊くが、「何度もじゃないわ……、永遠によ」と応えられる。

第六話「昼下がりの窓」

安田母(安田景子,声優=伊藤美紀)
夫の転勤で、第六話の舞台となる社宅区画に、家族共々地方から越してきたばかりの若い母親。社宅区画を牛耳る支店長婦人の男遊びを、偶然目撃したため、酷い嫌がらせを受け、ガス自殺まで図る(未遂)。
「安田景子」というフルネームは、EDアニメのキャストロールでの表記。劇中では、もっぱら「安田さん」などと呼ばれる。
安田遥(声優=斎藤千和)
父母と共に、引越してきた女子。おそらくは、女子中学生かもしれないが、作中描写からは定かでない(女子高生かもしれない)。
戸髙奈美子の存在が母親の苦しみ、父母の不仲の原因と察し、地獄通信にアクセス。戸高奈美子の名前を入力送信したはずだが、入力送信の様子は描写から省略されている。
地獄通信にアクセスした後、姿を顕す閻魔あいに「戸高さんとお母さんの間に何があったか」知りたい、と言う。藁人形を渡され、地獄流しの代償について聞かされた後、あいの能力で過去視を視せてもらう。
母親が、戸高奈美子に加えられた暴行、恐喝を過去視した後、あいに「あなたのお母さんは、不運にも見なくていいものを見てしまったのね」と言われると、「不運なんて言葉で片付けないで。悪いのはユリアちゃんのママなのに。なのに、どうしてお母さんが苛められなきゃいけないの」と安田遥。あいが、「そうね、でも、だから私がいるの」と応える。帰宅した安田遥は、父母の諍いを盗み見て、藁人形の紐を解く。
戸高奈美子(声優=篠原恵美)
舞台となる社宅区画で、社宅住まいの奥さんたちを牛耳っている支店長の妻。レンタルボーイ(らしい)を自宅に呼び込んだ男遊びの一幕を、偶然、道を通りかかる安田遥の母(安田景子)に目撃される。その後、安田景子を男遊びに引き込もうとするが、反応が鈍いとみると、レンタルボーイを教唆して、強姦、恐喝を加える。
地獄流しのターゲットとして正式依頼された後、戸高奈美子の元を、レンタルボーイを装った一目連が訪れる。そのまま、“地獄のイリュージョン”の“仕置き”に引き込まれ、錯乱。閻魔あいを「なんだ、このガキ」とにらみ付けるが、「闇に惑いし哀れな影よ〜」と言い渡される。
三途の川の渡し舟の場面では、戸高奈美子は錯乱したまま登場。「ようこそ、愛欲渦巻く欲望の果てへ。不幸にも、ここはあなたには良く似合う」と、あい。
戸高ユリア(声優=那須めぐみ)
戸高奈美子の娘で、転入してきた安田遥の同級生。母親(奈美子)に教唆されたのか、単なる悪影響か、安田遥に苛めのような嫌がらせを重ねるが。
用語
解説

関連する用語

「逆さまの蝶」
アニメ『地獄少女』のOP(オープニング曲)。
「かりぬい」
アニメ『地獄少女』のED(エンディング曲)。
  • 作詞=三重野瞳 、作曲=西田マサラ、編曲=西田マサラ、アーティスト=能登麻美子
  • 「かりぬい」歌詞(歌詞タイム)
スタッフ
関連事項
都市伝説
作中では、地獄通信と地獄少女の話が、しばしば作中人物たちに「都市伝説」と呼ばれている。
「都市伝説」の本来の意味は「都市化動向が支配的になった時代の口伝えの伝承(口承伝説)」。都市環境以外の農村、漁村などを舞台にしても、都市化時代の内容が色濃ければ「都市伝説」に含まれる。この場合の「伝説」は、「真偽の確認はできないが、実際に起きた話として伝えられる物語」のことで、歴史上の過去に起きた(と信じられる)話のことではない。この点、作中で、地獄通信や地獄少女の話が「都市伝説」と呼ばれる用例は、奇異ではない。
例えば、第1話「夕闇の彼方より」で、依頼人になる少女が同じ学校の女学生たちが、地獄通信の噂話をしている様子を偶然聞く場面。この場面では「友達の友達が、実際に地獄通信にアクセスした」といった話が交わされている。こうした語り口は、都市伝説らしい。
アニメの物語内の今で、普通人の間で語られる地獄通信の話は、都市伝説の内でも「ネット伝承(ネットロア、netlore)にあたる。

メモ

  • 第1期アニメ『地獄少女』は、シリーズを通観すると、閻魔あいに地獄通信を止めさせようとする柴田父娘が、かえってあいとの因縁を引き寄せてしまう話。結果、視聴者にも、シリーズ終盤で、閻魔あいの素性が明かされる。
閻魔あいの能力
  • 依頼人の身辺に忽然と姿を顕し、忽然と消える。(第4話)
  • どこへでも忽然と出没する擬似瞬間移動。(第5話)
  • 依頼人に地獄の様子を疑似体験させる幻覚を感知させる。(第4話)
  • 依頼人を忽然と、「夕暮れの里」へ引き込む。(第5話)
  • 自在に衣装を変えれるらしい能力。(第5話)
  • 他人の記憶に1時的に干渉する様子で、どこにでも(前からの馴染みのように)潜り込む能力。(第5話)
  • 空中浮遊。(第5話)
  • バーチャル体験のような過去視。過去の事象を再現した空間に、臨在できるし、任意の相手を臨在させることもできる。(第6話)
  • 任意の少女の外見をとれる(第6話)。ただし、“仕置き”シーンでのことだし、シーン内の演出を観ても「変身する」ではなく「幻覚をみせる」だろうと思える。
観どころ
  • 第四話「聞こえぬ叫び声」
    • 第四話で依頼人になる少女(菅野純子)は、藁人形を受け取る時にみせられた地獄の幻覚に怯え、紐を解くことができない。その後、TVのワイドショーで、レポーターたちが「証拠があるんですよ」と政治家を糾弾する様子を観て、証拠があればTV局とかに訴えてもらえる、と思いつく。あるいは、この子供っぽい感じが、制作陣の想定している視聴者ボリュームゾーンの精神年齢か(??)。
    • 仕置きの場面で、手術台に拘束されたターゲットの上に覆いかぶさるようにした地獄少女が「闇に惑いし哀れな影よ〜」と告げるカットの構図がちょっと面白い。
  • 第五話「高い塔の女」
    • 地獄流しのターゲットになる人物が、“仕置き”場面で、過去に犯した殺人を再演するシークエンス。殺害した遺体が、自分の遺体になって蘇り、迫ってくる演出は面白い。
  • 第六話「昼下がりの窓」
    • Bパート冒頭の安田遥と地獄少女の会話「私に出来るのはただの復讐」とあいが語るのはこの回。
    • 安田遥に請われたあいが、遥に過去の幻視をみせゆとする移行場面の演出はちょっと面白い。
    • 過去視の場面が終わった後、夜の街路で「納得できない」という安田遥に、閻魔あいが「そうね。でも、だから私がいるの」という場面。前後一連のシークエンスで、あいの目の表情の動画演出がいい。
    • 戸高夫人に対する“仕置き”の場面。悪趣味だが、題材と関連付けると面白い。
    • 第五話のエピローグに相当する場面での、安田遥のナレーションは反語的でいい。第四話のエピローグ相当場面でも、田村美沙里の反語的なモノローグがあるけれど、安田遥のナレーションの方が、描かれる状況への作中人物による註解として、アイロニカルでいい。
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