村上春樹の中編、短編が採録されている本

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村上春樹の中編、短編が採録されている本

村上春樹の短編集

 『中国行きのスロウ・ボート』は、1983年に中央公論新社から単行本刊行された。1986年に中公文庫で文庫版が刊行され、1997年にやはり中公文庫で改訂版が刊行された。
 表題作は、著者の短編作品で、最初に発表されたもの。
 『カンガルー日和』は、1983年に平凡社から単行本刊行された。1986年に講談社文庫から文庫版刊行。
 『象工場のハッピーエンド』は、1983年に新潮社から単行本刊行された。1987年に新潮文庫から文庫版刊行。
 単行本でも文庫本でも、イラストレイターとして安西水丸の名が、村上と同格で表記されている。
 『螢・納屋を焼く・その他の短編』は、1984年に新潮社から単行本刊行された。1987年に新潮文庫から文庫版刊行。2010年に新潮文庫から改版が刊行された。
 採録作の『』が、長編『ノルウェイの森』の原型になった作品である旨は、『ノルウェイの森』単行本下巻に付された「あとがき」に記されている。
 『回転木馬のデッド・ヒート』は、1985年に講談社より単行本刊行された。1988年に講談社文庫から文庫化され、2004年に同文庫で改訂版が出された。
 『パン屋再襲撃』は、1986年に文藝春秋より単行本刊行された。1989年に文春文庫で文庫版刊行。
 表題作は1981年に「早稲田文学」に掲載された『パン屋襲撃』の続編にあたる。『パン屋襲撃』は、『パン』の題名で『夢で会いましょう』に採録。
 『夢で会いましょう』は、村上春樹と糸井重里による競作短編集(共著)。キーワードを設けてのショートショート競作集。1981年に冬樹社より単行本刊行された。1986年に講談社文庫で文庫版刊行。
 『TVピープル』は、1990年に文藝春秋より単行本刊行された。1993年に文春文庫で文庫版刊行。
 『沈黙』は、厳密には「短編集」ではない。春樹短編の『沈黙』が、中学生向けの「集団読書用テキスト」の1冊として編纂され、1993年に全国学校図書館協議会より刊行されたもの。
 この短編は、後に『レキシントンの幽霊』、他に採録された。本書の本文テクストは、他の採録本のそれと大差ない。本書について言われる「編纂」は、読者に想定された中学生には難解かもしれない単語、熟語の解説など。
 『レキシントンの幽霊』は、1996年に文藝春秋より単行本刊行された。1999年に文春文庫で文庫版刊行。採録作の幾つかは、単行本採録にあたり加筆改訂されている。
 『夜のくもざる』は、1995年に平凡社から単行本刊行された。1998年に新潮文庫で文庫版刊行。短編集だが、ショートショートの類(超短編が多い)。表題作は、言葉遊び主体の掌編として知られている。
 『神の子どもたちはみな踊る』は、2000年に新潮社から単行本刊行された。2002年に新潮文庫で文庫版刊行。
 『「象の消滅」 短篇選集 1980-1991』は、2005年に新潮社から単行本刊行された。1993年にU.S.のクノップ社(Knopf)から英訳刊行された“The Elephant Vanishes”と同じセレクションの日本語版になっている。
 採録の『レーダーホーゼン』は改訳版。また、雑誌“New Yorker”で紹介された当時のことを語る書下ろしエッセイも採録。
 『東京奇譚集』は、2005年に新潮社から単行本刊行され、2007年に新潮文庫版が刊行された。
 はじめての文学村上春樹』は、文藝春秋から刊行されている、中学生向け作家別短編集シリーズ「はじめての文学」の1冊。『村上春樹』は、春樹自身による自選短編集になっている。2006年刊行。
 『めくらやなぎと眠る女』は、単行本2009年刊行の著者自選短編集。ニューヨークで刊行された英語版と、東京で刊行された日本語版とが同時刊行された。

春樹小説採録のアンソロジー

 『文学 1981』は、日本文芸家協会編の短編小説集。1981年に、講談社より単行本刊行された。春樹作品は『貧乏な叔母さんの話』が収められている。
 『文学 1986』は、日本文芸家協会編の短編小説集。1986年に、講談社より単行本刊行された。春樹作品は『象の消滅』が収められている。
 『三角砂糖』は、ショートショート、あるいは、超短編のアンソロジー。吉行淳之介の作品の他、20人の作家の作品が1篇ずつ収められている。編者は未詳。春樹作品からは、『おだまき酒の夜』を収録。1986年に講談社から単行本刊行され、1989年に講談社文庫から文庫版が刊行された。
 『ベスト小説ランド 1987』は、日本文芸家協会編の短編小説集。1987年に「1」と「2」が、角川書店より単行本刊行された。春樹作品は「1」に『ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界』が収められている。
 『文藝春秋短篇小説館』は、短編小説アンソロジー。春樹作品からは、『トニー滝谷』を収録。1991年に文藝春秋から単行本刊行され、2002年に同社から新装版が再刊された。
 “Monkey brain sushi”は、アルフレッド・バーンバウムAlfred Birnbaum)編の、現代ニッポン短編小説集。英訳された現代日本小説(短編)のアンソロジーで、“New tastes in Japanese fiction”の副題が付されている。春樹作品からは、“TV people"(『TVピープル』を収録。
 1991年に講談社インターナショナルから、単行本刊行された。
 『くだものだもの』は、俵万智選、日本ペンクラブ編のアンソロジー。春樹作品からは、『葡萄』を収録。福武書店福武文庫で1992年に最初の刊行。2007年にランダムハウス講談社ランダムハウス講談社文庫で再刊された。
 『少年の眼 大人になる前の物語』は、川本三郎選、日本ペンクラブ編のアンソロジー。春樹作品からは、『めくらやなぎと眠る女』を収録。光文社光文社文庫から1997年に刊行。
 『バイトの達人』は、原田宗典選、日本ペンクラブ編のアンソロジー。春樹作品からは、『午後の最後の芝生』を収録。福武書店福武文庫で1998年に最初の刊行。2004年に角川書店角川文庫で再刊された。
 『こころの羅針盤』は、五木寛之選、日本ペンクラブ編のアンソロジー。春樹短編の『ロールキャベツを遠く離れて』を採録。2002年に光文社から単行本刊行。2005年に光文社文庫から文庫版刊行。
 『魔法の水』は、村上龍編のホラー短編アンソロジー。「現代ホラー傑作選」の第2集になっている。春樹作品からは『』を収録。角川書店の角川ホラー文庫から1993年に刊行。
 『闇夜に怪を語れば』は、東雅夫編の怪談アンソロジー。「百物語ホラー傑作選」の副題が付されていて、百物語を題材にした短編が編纂されていて、春樹作品からは『鏡』を収録。角川書店の角川ホラー文庫から2005年に刊行。
 『夢÷幻視13=神秘—幻想・怪奇名作選』は、幻想小説、怪奇小説の短編アンソロジー。「13人の作家による劇的空間」と、副題が付されている。編者はポチの名義。春樹短編の『図書館奇譚』を採録。1994年にペンギンカンパニーから単行本刊行。
 『ポシェット童話』は、短編小説アンソロジー。編者は未詳。春樹短編の『シドニーのグリーン・ストリート』を採録。1995年に北宋社から単行本刊行。
 『文学 1997』は、日本文芸家協会編のアンソロジー。春樹短編の『レキシントンの幽霊』を採録。1997年に講談社から単行本刊行。
 『齋藤孝のイッキによめる! 名作選 小学生2年生』は、講談社から刊行されている、齋藤孝選のアンソロジー・シリーズ「齋藤孝のイッキによめる! 名作選」の一冊。村上春樹作品からは、『鉛筆削り』、『タイム・マシーン』を採録。
 2005年刊行。
 『齋藤孝のイッキによめる! 名作選 小学生6年生』は、講談社から刊行されている、齋藤孝選のアンソロジー・シリーズ「齋藤孝のイッキによめる! 名作選」の一冊。春樹作品からは、『ふわふわ』を採録。
 2005年刊行。
 『齋藤孝のイッキによめる! 名作選 小学生のためのこわい話・ふしぎな話』は、講談社から刊行されている、「齋藤孝のイッキによめる! 名作選」の一冊。春樹作品からは、『』を採録。
 2007年刊行。
 『齋藤孝のイッキによめる! 名作選 中学生』は、講談社から刊行されている、「齋藤孝のイッキによめる! 名作選」の一冊。春樹作品からは、『スパゲティーの年に』を採録。
 2006年刊行。
 『怪談 24の恐怖』は、三浦正雄編の怪談アンソロジー。春樹作品からは『』を収録。講談社から2004年に単行本刊行。
 『ペン先の殺意』は、ミステリー文学資料館編のアンソロジー。春樹作品からは、『ゾンビ』を収録。光文社の光文社文庫から2005年に刊行。
 『別冊早稲田文学』は、「早稲田文学」のバックナンバーから、「埋もれた名作や単行本未収録の稀少作を集めた アーカイヴ」とされている。早稲田文学会刊行で、2007年に出された「2」には、春樹短編の『パン屋襲撃』が採録されている。
 『日本の童話名作選 現代篇』は、講談社文芸文庫(の編集部)編のアンソロジー「日本の童話名作選」の1冊。春樹作品からは、『ふわふわ』を収録。講談社文芸文庫から2007年刊行。
 『夏ものがたり』は、偕成社から出されている児童向けアンソロジーのシリーズ「ものがたり12か月」の一冊。野上暁編。春樹作品からは、『蚊取線香』を収録。2008年刊行。
 『きみが見つける物語 スクール編』は、角川文庫から出されている短編アンソロジーのシリーズ「十代のための新名作」の一冊。春樹作品からは、『沈黙』を収録。他に、あさのあつこ恩田陸加納朋子北村薫豊島ミホはやみねかおるの作品が、一篇ずつ採録されている。
2008年に角川グループパブリッシングから刊行。
 『汚点・春は夜汽車の窓から』は、講談社から刊行された「21世紀版少年少女日本文学館」の1冊(第20巻)で、短編アンソロジー。春樹作品としては、『貧乏な叔母さんの話』、『踊る小人』の2作が採録されている。
 表題作は『汚点』が、井上ひさし作、『春は夜汽車の窓から』が、三浦哲郎作。
 2009年に講談社から刊行。
 ポプラ文庫版。『文豪てのひら怪談』は、東雅夫編のショートショート・アンソロジー。春樹作品からは『新聞』が採録されている。
2 009年にポプラ社から刊行。
 『右か、左か—心に残る物語』は、沢木耕太郎編の、「選択をテーマにした短編」のアンソロジー。「日本文学秀作選」と、副題が付されている。春樹作品からは『レーダーホーゼン』が採録されている。
 2010年に文春文庫で文庫版刊行。
 『文学で考える〈仕事〉の百年』は、飯田祐子日高佳紀日比嘉高、共編のアンソロジー。春樹作品からは『午後の最後の芝生』が採録されている。2010年に双文社出版から単行本刊行。

絵本類

  • 通例、「村上春樹の絵本」と呼ばれるのは、イラストブック的なフィクションの本。純然たる「絵本」とはやや異なり、文字だけで構成される見開きがあることも(ことに文庫版など)。
  • 他に、村上春樹が翻訳を手がけた絵本類も刊行されている(この類は「村上春樹訳出の翻訳書」の項で扱う)。
 『羊男のクリスマス』は、村上春樹、著、佐々木マキ、イラストの絵本。1985年に単行本が講談社から刊行。1989年に講談社文庫から文庫版が刊行された。
 『ふわふわ』は、村上春樹、著、安西水丸イラストの絵本。1998年に単行本が講談社から刊行。2001年に講談社文庫から文庫版が刊行された。
 『またたび浴びたタマ』は、村上春樹、著、友沢ミミヨ、イラストの絵本。2000年に単行本が文藝春秋から刊行された。
 『ふしぎな図書館』は、村上春樹、著、佐々木マキ、イラストの絵本。2005年に単行本が講談社から刊行。2008年に講談社文庫から文庫版が刊行された。
 『村上かるた うさぎおいしーフランス人』は、村上春樹著、安西水丸、イラストの絵本。2007年に単行本が文藝春秋から刊行された。

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解説

話題まとめ

チャットログ

http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2010/01/20100113.html#180000
村上春樹がでっちあげた(本人談)架空作家デレク・ハートフィールドについて。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write-ex2/2010/01/20100125.html#220000
春樹小説を、初めて読むとしたら??
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write-ex2/2010/01/20100126.html#180000
図書館に春樹の著作がたくさんあった。後、春樹の執筆ローテーションについて。

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