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、 2017年4月15日 (土) 22:43
== ヤサシイワタシ ==
;著
:[[ひぐちアサ]]
『ヤサシイワタシ』は、[[ひぐちアサ]]のマンガ作品。
大学の写真部を背景に、新入部員(2年生)の芹生と、1学年上の唐須との、食い違いが目立ち、危なっかしくもある男女関係が描かれる。
[[月刊アフタヌーン|月刊「アフタヌーン」]]に、2001年1月号から掲載開始。2002年2月号で完結した作品。
[[アフタヌーンKC|アフタヌーンKC]]から、2001年に単行本1巻が、2002年に単行本2巻が刊行された。
1巻採録分は、2001年1月号〜5月号掲載分。
*第1話「芹生と唐須」
*第2話「ヤエとヒロタカ」
*第3話「望んでいること」
*第4話「ムリヤリうやむや」
*第5話「ごまかしきれない?」
*第6話「聞きたい聞きたくない」
2巻採録分は、2001年7月号〜2002年2月号掲載分。2巻巻末には、4頁のエピローグ的パートが「描き下ろし」として加えられてる。
*第7話「別れたい別れたくない」
*第8話「傷つく人」
*第9話「覚悟」
*第10話「確認作業」
*第11話「もろい足場」
*第12話「目的」
*第13話「したいこと、したかったこと」
*最終話「だれにでもあるもの」
*描き下ろし「かえるところ」
*「読んでくれた人へ。」<br />あとがきの類、2頁。
== 用語や登場人物 ==
<!-- :ヤサシイワタシ:解説 -->
;芹生(せりう)
:芹生弘隆(せりう ひろたか)。大学2年生。中途入部した写真部で、唐須と出会う。
*写真部には、唐須が東南アジア旅行に出ている間に入部。唐須が受講している「アジア概論」の講義もとっている。
*全国級の学生テニスプレイヤーだったが、無理をして股関節脱臼を癖のようにしてしまい、リタイア。大学には1浪して入学していた。
;唐須(からす)
:唐須弥恵(からす やえ)。大学3年生。写真部員。バックパッカーでもある。
:東南アジア旅行から帰国早々、不注意から現像用の水をあふれさせる。下階の哲学研からのクレームに対応したのが、たまたま部室にいた芹生。後、写真部で唐須が糾弾される時、唐須を庇うような発言をした芹生のことを“いいやつ!!”と思い、直後に芹生からスポーツ写真家になりたいと聞き出すと、「いいじゃん!」「あたしはマジなんだよね!」「だからねっマジな人って」「すごい嬉しいんだよね!」と、顔を紅潮させながら力説。
*好き嫌いが激しく、相手によっては酷い扱いもする女。コトバを選んでよく言えば「子供?」な性格、とは、山脇が芹生弘隆に聞かせる人物評。第1話「芹生と唐須」 で、弥恵と付き合い出す直前の芹生に、「でも君ね/目ェつけられてるからね」と言い、間を置いて「オレが性格悪いんだけどさ」と断ってから、弥恵の人物評を語り「それ知らないとやだなーと思って」とも付け加える。
*唐須は、5歳の時、実母が死に、父親が母の妹と再婚。本人曰く、家族関係がうまくいかず、両親はつい最近別居した。
*「唐須」が、弥恵の母親の旧姓であることは、第3話「望んでいること」で語られる(戸籍上の苗字は「田村」)。
**第3話では、弥恵と弘隆との会話で、弥恵に6つ下の妹、侑依(ゆうちゃん)がいることが話題にのぼる。
*<amazon>4063142671</amazon><br />1巻カバーに描かれているのが、唐須弥恵。
;「芹生と弥恵」
:「芹生と弥恵」は、『ヤサシイワタシ』第1話のエピソード・タイトル。
:冒頭は、ラブホテルらしき場所にいる男女(芹生と弥恵)の様子が短く3頁で描かれる。<br />その後、物語内の時間が遡り、芹生弘隆が弥恵に始めて会った経緯が描かれる。写真部の部室に芹生が1人でいた時、暗室から溢れた水が、下の部室(哲学研)に漏れていると怒鳴り込まれる。芹生は、ともかく侘び、水漏れの対処をするが、水漏れをさせた犯人は唐須弥恵だった。<br />後日、部会の席で弥恵の責任が追及される(弥恵の不注意による水漏れ騒ぎははじめてではなかった)。後片付けした芹生の意見が求められると、「……できる人が/できない人にできるハズって言うのは/マズイんじゃないですか」。これが、弥恵が芹生に惚れるきっかけになる。
:第1話終盤では、弥恵の方から芹生を好きになった、とコクり、「あまりよく知らないうちの方が恥ずかしくないよ!」とラブホに誘った様子が描かれる。<br />ラブホでの様子が描かれた後、ラスト2頁では、翌日大学の部室棟で、なぜか昨日のことを知ってる写真部員たちに芹生が戸惑う様子が描かれる。芹生は部員たちから「弥恵さんがふれまわってるよ」「簡単じゃないよ/あの女(シト)は」などと聞かされる。
;内堀
:写真部の女性部員。メガネをかけている長髪のキャラクターで、名字は第5話までわからない。
:第1話で、写真部部室の水漏れ騒ぎを起こした唐須弥恵を引っ張って迷惑をかけた哲学研に謝罪行く。その後、後片付けを手伝った芹生に礼をするよう弥恵に強いる。また、部会の通例議事が終わった後、唐須の不始末についての処置を話題にするのも内堀。
;切谷
:写真部の女性部員。ベタやトーンで処理されていないショートカット(見た目白髪のようにも思える)のキャラクターで、名字は第7話までわからない。ヘビー・スモーカー気味。
*第2話「ヤエとヒロタカ」の序盤、ヤエとヒロタカのことを密かに“続いてくれよ/セリウクン”と思っているのが切谷。
;瀬谷
:写真部の女性部員。黒髪ショートカットのキャラクター。唐須弥恵も短い黒髪だが、瀬谷の髪は唐須よりも短い。名字は第3話までわからない。
:基本的には、唐須とはタメ口付き合い。第1話で、写真部部室の水漏れ騒ぎを起こした唐須弥恵に、「あんた問題起こしすぎ!!!」と、特に批判的なのが内堀。
;小川
:写真部の男子部員。黒髪で眼がねの男子。名字は第2話までわからないが、第1話では、写真部部室の水漏れ騒ぎを起こした唐須弥恵のことを「なんで気をつけられねんだろな」と言っているのが小川。
*第2話では芹生に、現像に付き合ってもらえませんか、と頼まれるが講義があるからと、丁度部室にやってくる新城に「芹生の現像みてやってくんない?」と頼む。2度めの3年なので、4年の新城にもタメ口をきいている。<br />小川は、去り際に「技術的なことはヤエに習うなよ!/マジで!」と芹生に告げて講義に向かう。
<!-- ≫ -->
;山脇
:写真部の男子部員。学年は不明だが、1年生か2年生。
:山脇は、弥恵とは距離を置いている感じ。まだ弥恵に告られる前の芹生に、弥恵が行っていた東南アジア旅行は「失恋旅行だったんだよ」と、教えてやる。続く会話で、「オレが性格悪いんだけどさ/あの人/相手によって扱いヒデーのよ」「それ知らないとやだなーと思って」「良く言えば/…………/…………子供?」と、聞かせる。<br />第1話のラストでは、弥恵の“ツバメになった(と吹聴される)”芹生に「簡単じゃないよ/あの女(シト)は」と告げる。
;「ヤエとヒロタカ」
:「ヤエとヒロタカ」は、『ヤサシイワタシ』第2話のエピソード・タイトル。
:芹生と付き合いだす弥恵は、芹生のことを「私のツバメちゃん」と浮かれてる感じ。女性部員の切谷(この時はまだ読者にはキャラクター名はわからない)は、今度はうまく行ってほしいと、思いながら2人の様子をみている。<br />唐須は芹生に、「下の名前で呼んでいい?」と言い出すが、本人は「ひろたか」と呼ぶのが照れくさい。「あたし弥恵」でいいよ、と言うが芹生もそうすぐには呼べない。いろいろあって、エピソードラストで互いを名前で呼び合うが、まだ照れくささは消えず、どちらからともなく“われながらやってらんねぇ〜”。
;新城
:写真部の4年生(2度め)で、唐須が以前つき合っていた男。
:第2話「ヤエとヒロタカ」で新城は、小川に頼まれ、芹生に現像の実技を指導。と言っても「わかんないコトあったら聞いて」と言って、傍で芹生の現像作業をみてる感じだが。
:新城は作業をしている芹生に、芹生と唐須が仲良くしていると嬉しいと、言い、唐須は「スゴイファザコン」で、「それに気づくまではムカツクばっか」「知ってりゃやさしくできたかもと思ったり」するが、今はもう「ナンでもナイ」と聞かせる。
;「望んでいること」
:「望んでいること」は、『ヤサシイワタシ』第3話のエピソード・タイトル。
:芹生は唐須の自宅に連れていかれ、家族の今の苗字が「田村」だと知る。<br />自室に簡単な暗室を作るというヤエの、室内模様替えを手伝うためだ。作業をしながら、ヤエの口から家族のことを断片的に聞かされるヒロタカ。ヒロタカは、ヤエは、前に新城から聞かされた、ヤエはすごいファザコンという言葉を思い出してしまう。
:写真部は、(おそらく)学校近くのモールで開かれたフリーマーケットに出店。各自が用意したポストカードなどを売る。打ち上げの席上で、ヤエは部員たちから現像のムラや、撮影機材の管理の雑さなどを次々指摘され不機嫌に。酔ってヒロタカが一人暮らしするマンションに転がり込むヤエ。家賃7万5千円で、親からが学費を別にして月18万の仕送りを受けている、と聞くと、もっと安いところに引っ越して、同棲しようと、言い出すヤエだった。
;「ムリヤリうやむや」
:「ムリヤリうやむや」は、『ヤサシイワタシ』第4話のエピソード・タイトル。
:芹生は、唐須が見つけた安いアパートに引っ越す。写真部の面々が手伝い引越しをする場面から第4話は、はじまる。
:別の日、アジア概論の飲み会に顔を出す芹生は、酔って唐須の過去の男関係を話題に出す男子部員(中居)と喧嘩に。この飲み会には出ていなかった唐須だが、女子部員から携帯で話を聞き、唐須のアパートに来ると、中井の話はツクリだ、と芹生に告げる。「……なんか/やなこと言われた?/ごめんね/……ってのも変か/でも/うまく別れらんなかったトバッチリだもんな」と、唐須。芹生は、自分が唐須に関わりたいんだから、と、強引に話題をうやむやにする。
;「ごまかしきれない?」
:「ごまかしきれない」は、『ヤサシイワタシ』第5話のエピソード・タイトル。
:引越し先のアパートで半同棲風な暮らし(完全同居ではない)をはじめた芹生と唐須。芹生は、唐須に振り回されながらも、懸命に併せていく感じ。
:ある日、写真部に車椅子の身障者が入部希望で訪れる。彼の処遇をめぐって、芹生と唐須は鋭く対立。はっきり断らないのはギゼンっぽいと言う唐須に、そんなのはカッコイイ言葉でやりたくない理由並べてるだけ、と芹生。唐須は、「あたしがイヤならふりなよ」と言うと、帰って寝ると、部室を去る。
:2人が言い合う場に同席していた女部員、内堀は、入部希望については(どっちの言い分も/まあ/わかるけど/相手の出方見てからかな)と思う。そして、芹生も去った後に1人残る部室で(芹生ともダメなのかな)と思うのだった。
;「聞きたい聞きたくない」
:「聞きたい聞きたくない」は、『ヤサシイワタシ』第6話のエピソード・タイトル。
:年末、3月からのバイトを決める芹生、将来設計についてふらついている感じの唐須のギクシャクした感じは続いている。そんな2人の気配に、切谷は唐須のことを心配するが、過去の経験から“あたしが弥恵みを/どうにかできると思っちゃダメなんだ”と自制する。<br />エピソードのラストで、夜、芹生のアパートを訪ねる唐須は、戸口で「ふるのもふられるのも/やだよぉ」と、泣く。そんな唐須を芹生は部屋に招きいれ、エピソードは終わる。
;「別れたい別れたくない」
:「別れたい別れたくない」は、『ヤサシイワタシ』第7話のエピソード・タイトル。
:冬休みに、それぞれの実家に戻る唐須と芹生。実家で、唐須は、芹生ともダメっぽいと語り、妹の侑依に悲観的だと言われる。
;侑依
:唐須の妹。
;澄緒
:芹生の年下の従兄弟。
;「傷つく人」
:「傷つく人」は、『ヤサシイワタシ』第8話のエピソード・タイトル。
;用語や人名
:解説
== メモ ==
== 書誌情報 ==
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== 話題まとめ ==
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