砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

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桜庭一樹

大人になんてなりたくなかった。傲慢で、自分勝手な理屈を振りかざして、くだらない言い訳を繰り返す。そして、見え透いた安い論理で子供を丸め込もうとする。でも、早く大人になりたかった。自分はあまりにも弱く、みじめで戦う手段を持たなかった。このままでは、この小さな町で息が詰まって死んでしまうと分かっていた。実弾が、欲しかった。どこにも、行く場所がなく、そしてどこかへ逃げたいと思っていた。そんな13歳の二人の少女が出会った。山田なぎさ—片田舎に暮らし、早く卒業し、社会に出たいと思っているリアリスト。海野藻屑—自分のことを人魚だと言い張る少し不思議な転校生の女の子。二人は言葉を交わして、ともに同じ空気を吸い、思いをはせる。全ては生きるために、生き残っていくために—。これは、そんな二人の小さな小さな物語。渾身の青春暗黒ミステリー。

用語や登場人物

山田なぎさ
海野藻屑
花名島(かなじま)
映子
海野雅愛(まさちか)
山田友彦

メモ

  • 装丁と内容とのギャップが凄い(文庫)
  • 絶望に立ち向かう少女たちの生と死を描いた、アンチファンタジー。シニックニヒル。昔の村上龍とか、大槻ケンヂとか、あと乙一とか好きな人には合うかな?

書誌情報

富士見ミステリー文庫

角川書店 単行本

角川文庫

コミック

話題まとめ

チャットログ

http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2004/11/20041111.html#140000
欝系だ、「推定少女」や「赤×ピンク」より欝じゃ。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2005/05/20050510.html#210000
強烈で憂鬱でした。現代版「コインロッカー・ベイビーズ」かな?
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write-ex1/2005/07/20050727.html#150000
最悪の読後感を味わわせてくれる小説を教えてください。との、はてなでの質問。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2007/01/20070104.html#090000
富士見ミステリー文庫から単行本化ですかね。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2007/02/20070228.html#110000
単行本版が明日発売。
http://kataribe.com/IRC/KA-01/2008/02/20080201.html#000001
結末を忘れて読むと衝撃がでかい

書評

資料リンク

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