地獄少女(アニメ版)DVD第三巻

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『地獄少女』(アニメ版)DVD 第三巻

2005年から2006年にかけて、地上波深夜枠、CSなどで放映された『地獄少女第1期アニメのDVD第三巻。


販売元=アニプレックス (他にソニー・ミュージックディストリビューション版も)

原作
地獄少女プロジェクト(原案=わたなべひろし
製作
地獄少女プロジェクト
(アニメーション製作はスタジオディーン
監督(総監督)
大森貴弘
シリーズ構成
金巻兼一
キャラクターデザイン
岡真里子
コピーライト
地獄少女プロジェクト、スカパー・ウェルシンクアニプレックス

概要

「地獄少女」第1期アニメ『地獄少女』の、第七話〜第九話が採録されている。

用語や登場人物

地獄少女
地獄通信にアクセスできた人物の前に姿を現す謎の少女と、都市伝説でも噂されている。しばしば、依頼人の前に「呼んだ?」「呼んだでしょ」、あるいは「来たよ」などと言いながら忽然と顕れる。続けて、「私は閻魔あい」と名乗ることも多い。
通例、やや古めかしい感じのデザインのセーラー服姿で現れる。都市伝説では、地獄少女に会えれば、恨みを晴らしてもらえる、とされているが。

第七話「ひびわれた仮面」

紅翠(声優=滝沢久美子)
大女優。演劇研究所を運営しているが、しばらくぶりに出世作『女優探偵』で主演するとのことで注目されている。
紅彩花(声優=雪野五月)
紅翠に才能を見込まれ、後継者として育成するため施設から引き取られ、養女に。しかし、研究員にも虐待か? と囁かれるような無茶な稽古をつけられ、地獄通信にアクセス。藁人形を受け取るが、地獄流しの代償を聞くと「地獄??」と躊躇い、火炎地獄の幻覚を味わう。地獄少女に「やっぱりよす?」と言われると、「待って、少し考えさせて。お願い」と、藁人形は手元に置く。結局、紅翠に取り入ろうと、同じ施設にいたチンピラを教唆して芝居を打つ。
紅彩花の芝居を見透かした紅翠は、来島薫子を『女優探偵』の助演に選ぶ。彩花はこれを逆恨み。チンピラたちに薫子を襲わせ、洗剤を飲ませ喉を潰させる。結局、彩花は、地獄通信にアクセスした来島薫子に地獄流しにされる。
来島薫子(声優=井上麻里奈)
売出し中の若いタレント。第七話冒頭のパーティーの場面で、紅翠、彩花に挨拶。紅翠のファンで、『女優探偵』の公演も今から楽しみですと語る。
来島薫子は、紅翠の劇団(研究所)の団員ではないが、紅翠は彼女を『女優探偵』の助演に選ぶ。逆恨みした紅彩花の手引きでチンピラに襲われ喉を潰させれる。来島薫子は地獄通信にアクセスし、紅彩花を地獄流しにする。
閻魔あい(声優=能登麻美子
地獄少女が「閻魔あい」と名乗ることは、作中の噂話でもそれなりに知られてはいる様子。第1話で依頼人になる女子中学生(橋本真由美)は知らなかったが、エピソード話数が後に進むほど、直接会う前から、閻魔あいの名を聞き知っている依頼人が増える傾向はある。
あいの外見は、中学生くらいに見える。前髪を揃えた黒い長髪は、日本人形のような印象。他のキャラと比較しても一段と白く色素の薄い肌、顔立ちの内でプロポーションの大きな瞳は虹彩が紅い、などが特徴。口数は少なく、あまり考えを言葉にしない。普通は、感情表現も乏しく、感情の変化をうかがうことはかなり難しい。ただ、第十二話「零れたカケラ達」で依頼人になる少女は、あいの印象を「淋しそうな人でした」と、語る。
  • あいのことを「お嬢」と呼び、付き従う三妖怪とのやりとりでも、しばしば心ここにあらずといった様子で、頓珍漢な受け答えをすることがある。あるいは、紙風船やビー玉などで、1人遊びを、さほど楽しそうでもない感じで続けていることも。ただ、あいが「おばあちゃん」と呼ぶ謎の老婆は、しばしば、あいの感情を察しているような言葉を口にする。
  • 第七話「ひびわれた仮面」で閻魔あいは、物語序盤、紅彩花からの依頼メールに応じて、深夜、劇団(紅翠の演劇研究所)事務室らしい場所に初登場。依頼を送信した直後の紅彩花の前に、忽然と姿を顕す。
    • 「誰?」と訊く彩花に「呼んだでしょ。私は、閻魔あい」と応え、「受け取りなさい」と、その場で藁人形を渡して契約条件を伝える地獄少女。躊躇いをみせる彩花が、火炎地獄の幻覚に見舞われ、肩で息をしているところに「やっぱりよす?」と訊くあい。
  • 第七話中盤、閻魔あいは、自ら、紅翠の演劇研究所に潜入、紅彩花の身辺調査をしていく。
  • 第八話「静寂の交わり」では、冒頭、夕暮れの踏み切りで、降りた遮断機を挟んで、下校途中の柴田つぐみと向かい合うシーンで初登場。遮断機が上がると、姿を消している。
    • 第八話序盤、夕暮れの里の閻魔あいの家で、あいは三体の藁人形で独り遊びをしている。どうしたんだい、と声をかけるおばあちゃんに、「あのね。おばあちゃん、女の子に会ったの」と、あい。「なんだかすごく懐かしかった」と言うあいに、変なことを言う子だねぇ、とおばあちゃん。背後に、人面蜘蛛が降りてくるが、あいが気にせず「変……。そうか、そうだね」と呟くところに、依頼メールが届く。
契約の証(藁人形)
地獄少女は、依頼人の前に姿を顕し「閻魔あい」と名乗ると、まず、「受け取りなさい」と、藁人形を手渡す。そして、藁人形が「契約の証」で、ほんとうに恨みを晴らしたければ首に巻かれた赤い紐(作中では「赤い糸」と言われる)を解けばいい、と伝える。「糸を解けば、恨みの相手は、速やかに地獄に流されるわ」。
作中のセリフなどには無いが、手渡された藁人形は、いわば“仮契約の証”とみなすと理解しやすいだろう。
藁人形が、閻魔あいに従者のようにつき従う輪入道の化身であることは、各エピソードを観ていると自然にわかる描写がされていく(骨女や一目連が化身する藁人形が「契約の証」に使われる様子が描かれるのは、第2期「二籠」から)。
地獄流し
依頼人が藁人形の紐を解くと、人形は宙に飛び去るなどをしながら「恨み、聞き届けたり」という声を虚空に響かせ、去っていく。
地獄流しが実行される場合、通例、ターゲットのキャラは、まず、どことも知れない場所で、バーチャル・リアリティ体験のようにして三妖怪にいたぶられる“仕置き”を加えられる。そして、仕置きの終盤に地獄少女が、毎回同じセリフで迫ると、場面は、三途の川を思わせるもやに包まれた川の場面に転換。ターゲット・キャラは、あいが艪を漕ぐ小舟に乗せられたまま、川中にそびえる大鳥居をくぐっていく。この時あいの声で「この恨み、地獄に流します」とモノローグが被さる描写が、定型。
各エピソードの断片的な描写を総合すると「地獄流し」にされた人間は、現実世界では、突然の失踪として扱われる。例えば、後から遺体が発見される、などの描写はみられない。
  • 地獄少女の“仕置き”については、決して一般的な呼び方ではないが、実は、第一話の“仕置き”シーン中に黒田亜矢が、偽の女生徒に「ほんと使えない子ね」「お仕置きしなくちゃ」と言われる場面がある。
  • (地獄流しのターゲットキャラが、三途の川シーンの前に、“仕置き”を受ける空間は、第2期アニメ「二籠」第十六話「悪女志願」にて、骨女の口から「ここは地獄のイリュージョン」と語られる)
  • たまたま、恨みの相手と対面してる状況で依頼人が藁人形の紐を解くと、相手は依頼人の眼前で忽然と姿を消すこともあるらしい(第十話「トモダチ」、第十五話「島の女」など)。
    (ターゲットのキャラが虚空に消えていく直接描写が観られるようになるのは、第2期「二籠」から。第1期アニメでは、むしろ第八話での、軟体の怪物のように変化したガラスの中にターゲット・キャラが引き込まれていく、などの描写が印象に残る)
「人を呪わば穴二つ」
地獄流しの依頼では、依頼人に代償が課せられる。「人を呪わば穴二つ」。つまり、依頼をした者も、死後に魂が地獄に墜ちることが宿命づけられる。「極楽浄土へは行けず、あなたの魂は、痛みと苦しみを味わいながら、永遠にさ迷うことになるわ」「死んだ後の話だけどね」。
第1期アニメでは、依頼の代償を聞かされた依頼人が直後に地獄の様子を疑似体験する描写や、一瞬地獄のイメージを幻視で垣間見る描写が、前半に偏って観られ、後半にかけて暫減していく。この描写は第1話では観られる。
(類似の描写は、2期「二籠」や3期「三鼎」では観られない)
「いっぺん、しんでみる?」
地獄少女が口にする定型セリフの内、視聴者に広く知られたもの。作品外の関連商品で、Tシャツに使われたり、扇子に使われたりした。
このセリフは、地獄流しにされるターゲット・キャラに、地獄少女が“仕置き”場面のクライマックス(“三途の川”場面に転じる直前)で聞かせるセリフの一部抜粋。
セリフの全体は、次のよう。
「やみにまどいしあわれなかげよ ひとをきずつけおとしめて つみにけがれし ごうのたま いっぺん しんでみる?」
(闇に惑いし哀れな影よ。人を傷つけ貶めて。罪に溺れし業の魂。いっぺん、死んでみる?)
“三藁”
“三藁(さんわら)”は、閻魔あいにつき従い、地獄流しの準備や遂行を補佐する3体の妖怪の通称。メディア雑誌など、作品外情報で用いられる通称で、作中で使われた例はないはずだ。少なくとも、第1期アニメのセリフなどでは聞かれない。“三藁”は彼らが、地獄流しの契約の証し、藁人形に化身することから呼ばれるようになったはずだが、実は第1期シリーズで描かれたエピソードでは、依頼人に手渡される藁人形は、もっぱら輪入道の化身。骨女や、一目連の化身が依頼人に渡るエピソードは、第2期シリーズ以降。
アニメ解説記事の類では、3体の藁人形が、それぞれ“黒藁”、“赤藁”、“青藁”と呼ばれる例もあるが、これも作品外の通称であるはず。
骨女(声優=本田貴子
閻魔あいにつき従う妖怪の1体。
第七話「ひびわれた仮面」では、一目連と共に、藁人形を受け取った後の紅彩花の身辺を探る様子で初登場。
  • 本体は、骸骨の姿らしいが、しばしば、顔の半面や体の一部が白骨化した女性の姿を顕す。地獄通信への依頼の背景調査では、アラフォーくらいのビジネスウーマン風の姿を好んでとり、タイト・ミニのスーツなどを着用。オンダ(恩田か?)と名乗る。(骨女が、曽根アンナの名を多用するようになるのは、第2期「二籠」の終盤から)
  • 第八話「静寂の交わり」で、骨女は、夕暮れの里に引き込まれた田沼千恵の前に姿を現す閻魔あいと共に初登場。
一目連(声優=松風雅也
閻魔あいにつき従う妖怪の1体。しばしば巨大な一つ目の姿を顕す。
第七話「ひびわれた仮面」では、骨女と共に、藁人形を受け取った後の紅彩花の身辺を探る様子で初登場。紅翠に取り入ろうと、彩花が子細工をしている様子を「この件、お嬢に知らせなきゃあな」と語り、骨女が「お嬢、どすると思う??」と訊くと、「さぁな」と応える。
普段あいの身辺などでは、カジュアルなファッションをラフに着る青年の姿をとる。長い前髪を流して、左目は隠している。
あるいは、人間の男の姿で、後頭部に大きな一つ目を見せたり、正面の顔が一つ目小僧のように大きな一眼である姿を見せることも。
  • 藁人形としては、青味がかった色の濃い人形に変化(第二十話)。
  • 第八話「静寂の交わり」で、骨女は、夕暮れの里に引き込まれた田沼千恵の前に姿を現す閻魔あいと共に初登場。
輪入道(声優=菅生隆之)
閻魔あいにつき従う妖怪の1体。火焔に包まれた木製車輪の中央に、入道の顔面がある。自動車の類に自在に変化できるらしい。地獄少女が、「夕暮れの里」から出陣する際には、牛車に変化すると、あいを乗せ宙を駆けてゆく。輪入道が変化した自動車の類は、いずれかの車輪1つが入道の顔面を持ち、火焔に包まれている。
第七話「ひびわれた仮面」では、人間体は、紅彩花の“仕置き”場面に初登場。
藁人形としては、黒味かかった色の濃い人形に変化する。第1期アニメでは、依頼人に手渡される藁人形は、もっぱら輪入道が変化したものだった。
  • 第八話「静寂の交わり」で、話入道、田沼千恵を夕暮れの里に引き込むためのバスの運転手として初登場。田沼千恵の後からバスを降車してくるときは、不破龍堂の姿をとっている。
「契約の刻印」
正式な地獄流しの依頼をして、聞き届けられた人物が、死後に魂が地獄に堕ちることを証す刻印。ターゲットが流された後、体のどこか比較的目立たない部位(多くの場合、胸元)に、小さな刻印が刻まれる。デザイン化された火焔が、太線の円に囲まれ、上部だけが円を押しのけて上方に突き出たような紋様。
「契約の刻印」という言葉は、第二話「魅入られた少女」で、依頼人の少女に対して一目連が使う。
  • 同じ刻印が「地獄送りの刻印」と呼ばれるのは、第十三話「煉獄少女」。物語内の今から50年ほど前、あいに地獄流しを依頼したフクモトが、柴田一に語る。「思えば、私の人生は、この刻印との闘いだった」とも。
  • 地獄少女が地獄流しのため「夕暮れの里」から出陣する場面で、輪入道が化身した車に、あいを乗せる。この牛車のような車両には、後部に下げられた御簾に刻印と同じ紋が大きく描かれている。前面に下げられた御簾にもやや小さく描かれている。
名入りの蝋燭
原則、各エピソードのオーラスの短く定型的な場面では、人名が筆で記された太い蝋燭が多数灯されている暗い空間が描かれる。画面中央手前から奥に、エピソードの依頼人の名が記された蝋燭が移動し、他の蝋燭の間に落ち着く頃、あいの声で「あなたの恨み、晴らします」のセリフが聞こえる。
  • 第十三話「煉獄少女」では、アーバンパート末尾に、闇の空間に無数に浮かぶ名入り蝋燭の灯明が映り、今まさに燃え尽きんとする1本の蝋燭のアップで、エピソードタイトルの画面に転じる。第十三話を観ると、この画面は、名入りの蝋燭が、地獄流しを依頼した依頼者の余命を顕している示唆が読みとれる。

第八話「静寂の交わり」

柴田つぐみ(声優=水樹奈々)
第八話「静寂の交わり」冒頭で初登場する、小学生の少女。柴田一の娘。
第八話、冒頭、下校途中、夕暮れの踏み切りで、降りた遮断機を挟んで、閻魔あいと向かい合うシーンで初登場。
翌朝、アパートのキッチンで、一と朝食を共にするつぐみ。ノートパソコンで作業しながらトーストを食べる一に、ゆで卵を投げつけ「パソコンやりながら食べるな。行儀悪い」と、小言。「ゆで卵投げるのだって行儀悪いだろう」と言う一だが、つぐみの機嫌を見て、「わかったよ」と、作業を中断。「子供が不良化する原因の第一位は、親の素行の悪さだって」と、つぐみ。「じゃ、家はだいじょぶだ。だって、こんな素敵なパパだもの」と一。むすっと黙り込むつぐみに、一は「冗談だよ」と言い「そうだ、つぐみ、地獄少女って知ってるか?」と訊く。「復讐代理人の??」と訊きかえす、つぐみに、一は、友達に「地獄通信」ってページを見たことがあるとか何か知っている奴はいないか? と訊く。記事を書くと言う一に「止めた方がいいよ」と応えるつぐみ。一は「どうして??」と訊ねるが、つぐみは昨日見たセーラー服の少女(閻魔あい)の姿を想い起こし、そのままトランス状態のようになる。うわ言のように「いっぺん死んでみる」と口にすると、食卓につっぷして昏倒するつぐみ。
Bパート序盤、夜の柴田家の場面。風呂上りの一がノートパソコンで作業しているところに、つぐみが風呂から出てくる。牛乳残しといたぞ、という一に、「いらない」とつぐみ。「飲め、乳がでかくならんぞ」と言われ、つぐみはムッとした表情で「セクハラ」と文句を言う。「親心だよ」と言う一に、「まだ調べてるんだね」とつぐみ。何が??と応じる一に「地獄少女」と、つぐみ。一は、もう調べてねぇよと誤魔化そうとするが、「うそ」「一ちゃんがお風呂に入っている間に、アクセスの履歴覗いた」とつぐみ。「まぁ、そこまで調べたいならいいけどさ……。気をつけてね」と、つぐみ。気をつけるよ、という一に「牛乳ちょうだい」と言うつぐみだが、幻視に見舞われ、受け取った紙パックを取り落とす。「視える……ハンバーガー屋さん」と呟くつぐみ。
GBC39号店に田沼千恵が石津吾郎を訪ねるシーンを挟んで、柴田一が自家用車を走らせる場面が入る。一は運転しながら「本当に39って文字があったんだな??」と、助手席のつぐみに訊く。「うん」と応えるつぐみに「バカ野郎。残れって言ったのに、無理矢理ついてきやがって」と、一。「だって一ちゃんには、見えないじゃん」と言うつぐみに、「今度遊園地に連れて行ってやる」と一。戸惑うつぐみに、「遊園地だよ」と一。つぐみは微かに微笑む。
田沼千恵と石津吾郎の街路でのやりとりが進み、石津が千恵の首を絞めて、千恵が藁人形の紐に指をかけたところで、柴田一の「こらっ!!」と言う大声が聞こえる。柴田一とつぐみが映ると、一は「止めろっ!」と言いながら、つぐみをおいて、田沼らがもみあっているところに向かい駆けてくる。
石津が怯み、藁人形の紐が解かれ、「怨み聞き届けたり」という声が聞こえる。田沼が手もとをみると、片手に紐を残し消えている藁人形。石津は掴みかかる柴田に1つパンチを入れ、駆け去っていく。「一ちゃん」と、つぐみが追いついてくると、一は「おい、だいじょぶか」と田沼に声をかけるが、田沼千恵は赤い紐を見つめている。そこに、遠くから石津の叫び声が響いてくる。
つぐみと田沼がいる場所に、柴田一はゆっくり歩いて戻ってくる。「一ちゃん、何かあったの?」と訊くつぐみに「いや、何も……」と歯切れの悪い一。「消えちゃったんだ……」と言うつぐみに、「あぁ……」と、一。「一ちゃん……」と言うつぐみに、「さぁ、行こう」と一。田沼の方を見て「君も、家まで送ろう」と言い、歩き出すが、路地の影に人影をみて、3人連れは誰からともなく立ち止まる。「あの娘……」と、つぐみ。「知ってるのか?」と訊く一に、「閻魔あい……」と田沼。「地獄少女よ」とつぐみ。「何!?」と一が振りかえると、人影はすでに消えている。
木戸祐子の病室を見舞う田沼千恵のシーンを挟み、場面は柴田家に。布団で眠っている柴田つぐみのカットを映し、ノートパソコンの画面を黙ってみつめている柴田一が描かれる。
  • 第九話「甘い罠」では、エピソード中盤、柴田つぐみが自宅でワイドショー番組を観てる様子が描かれる。キッチンでは、一が仕事中。つぐみが観てる番組には、パテシエの森崎伸也が出演。「街角パテスリー」のコーナーも放映されるので、この日が土曜日であると知れる。番組では、まず、森崎が自分の店の新作として紹介したケーキと同じものが、「街角パテスリー」コーナーで、春日姉妹の洋菓子店のケーキとして紹介される。エピソードを観てきた視聴者には、森崎が春日弘美の試作品を模倣したと知れるが、作中のつぐみは「これ、さっきのケーキと同じだよ」と、一に言い、一は「あたたた。こらキツイわぁ」と合いの手を入れる。TV局の調整室、街頭の撮影現場の短いカットを挟んで、「コマーシャルになっちゃった」と、TVの前のつぐみ。「最悪だな」と言う一は、「あっ」と言うと、「締め切り、締め切り」と作業に戻る。
柴田一(声優=うえだゆうじ)
第八話「静寂の交わり」冒頭で初登場する、柴田つぐみの父親。タレントのスキャンダルをネタにゆすりをするようなダーティーなフリー・ジャーナリスト。娘の前では、良識的なお父さん。
第八話の序盤では、新宿らしい場所でコマ劇場近くの裏路地らしい喫茶店に、深夜、女性タレント(山本セーラ)を呼び出し、スキャンダルの証拠写真を売りつける。
山本セーラが店を去った直後、思いついた様に、自分のノートパソコンから、地獄通信にアクセスを試み「恨まれる人間じゃだめか」と呟く(一がアクセスを試みるのは、タレントを待つ間、店据え置きの女性雑誌で「地獄通信」についての記事を読んだのがきっかけ)。
翌朝、アパートのキッチンで、つぐみと朝食を共にする一。つぐみに、食事中にパソコンは止めろ、と文句を言われ、「子供が不良化する原因の第一位は、親の素行の悪さだって」と言われると、「じゃ、家はだいじょぶだ。だって、こんな素敵なパパだもの」と一。つぐみのむっとした様子に一は「冗談だよ」と言うと「ああ、そうだつぐみ、地獄少女って知ってるか?」と訊ねる。復讐代理人の?? と、訊きかえすつぐみに「お前の友達で何か知ってる奴いないか? その『地獄通信』ってページを見たことがあるとか」とさらに訊ねる一。「あれの記事書くの?」と言われ、「『復讐代理人の真実』、売れそうだろう」と軽口をきくが、つぐみの様子がおかしいのに気づく。「止めた方がいいよ」と呟くつぐみに、「え??どうして?」と訊く一だが、そのままトランス状態に入るつぐみは「いっぺん死んでみる」と口にすると昏倒。一は、つぐみを介抱して「しっかりしろ」と声をかけ「地獄、少女」と呟く。
柴田一は、スナック「アマノ」のカウンター席で、ノートパソコンを使って作業。「今日、つぐみちゃん元気なかったねぇ」と一に声をかけるマスター。一は、一瞬はっとした表情をみせるが「機嫌が悪かっただけですよ。段々、難しい年頃になってきたので」と応じる。マスターは「仕事もあるから大変だと思うけど、たまには遊園地でも連れてってあげたらどうだい」と言い、一は「あいつ、喜ぶかな。ませてますからねぇ」と応じる。「見かけはそうでも、中身は子供だよ」とマスター。一は、マスターが離れた後、パソコンで作業をしながら「遊園地ねぇ……、絶対、喜ばねぇと思うけど」と、独り言。ふと、ネット上に「地獄通信」に言及した書き込みを見つける一。それは「私は地獄通信に行った。怨みを晴らしてほしくて メールを送ったけど、返事がない」という文面だった。
柴田は、書き込みのハンドルネーム「GBC39」を手がかりに、バーガーチェーンGBCの39号店に行ってみる。「怨みとは縁遠い店だな。違ったかな」と言いながら、店に入ろうとする一。丁度店内から出て来る閻魔あいは、柴田と通り過ぎた後、肩越しに一を見返す(一は当然気づかない)。
Bパート序盤、夜の柴田家の場面。風呂上りの一がノートパソコンで作業しているところに、つぐみが風呂から出てくる。「牛乳、残しといたぞ」という一に、「いらない」とつぐみ。「飲め、乳がでかくならんぞ」と言う一に、ムッとしたつぐみが「セクハラ」と文句を言うが「親心だよ」と一。地獄少女のことをまだ調べてるんだね、というつぐみに、一は「いや、違う違う、もう調べてねぇよ」と誤魔化そうとするが、一がお風呂に入っている間にアクセス履歴を覗いた、とつぐみ。「まぁ、そこまで調べたいならいいけどさ……。気をつけてね」と、つぐみ。続くやりとりの後、幻視に見舞われるつぐみは、一の前で「ハンバーガー屋さん」と呟く。
GBC39号店に田沼千恵が石津吾郎を訪ねるシーンを挟んで、柴田一が自家用車を走らせる場面が入る。一は運転しながら「バカ野郎。残れって言ったのに、無理矢理ついてきやがって」と、一。「だって一ちゃんには、見えないじゃん」と言うつぐみに、「今度遊園地に連れて行ってやる」と一。
田沼千恵と石津吾郎の街路でのやりとりが進み、石津が千恵の首を絞めて、千恵が藁人形の紐に指をかけたところで、柴田一の「こらっ!!」と言う大声が聞こえる。柴田一とつぐみが映ると、一は「止めろっ!」と言いながら、つぐみをおいて、田沼らがもみあっているところに向かい駆けてくる。
石津が怯み、藁人形の紐が解かれ、「怨み聞き届けたり」という声が聞こえる。田沼が手もとをみると、片手に紐を残し消えている藁人形。石津は掴みかかる柴田に1つパンチを入れ、駆け去っていく。「一ちゃん」と、つぐみが追いついてくると、一は「おい、だいじょぶか」と田沼に声をかけるが、田沼千恵は赤い紐を見つめている。そこに、遠くから石津の叫び声が響いてくる。
叫び声を頼りに裏路地に駆けつける柴田は、マネキンに抱きつかれた石津が、軟体の怪物のように変化したガラスに呑み込まれる様子をみてしまう。一瞬後、石津が消えたあたりには、洋装店の無人のショーウィンドーがあるだけだった。
田沼とつぐみが、いる場所に、柴田一はゆっくり歩いて戻ってくる。一ちゃん、何かあったの? と訊くつぐみに「いや、何も……」と歯切れの悪い一。消えちゃったんだ……、と言うつぐみに、「あぁ……」と、一。一ちゃん……、と言うつぐみに「さぁ、行こう」と一。田沼の方を見て「君も、家まで送ろう」と言い、歩き出すが、路地の影に人影をみて、3人連れは誰からともなく立ち止まる。「あの娘……」と、つぐみ。「知ってるのか?」と訊く一に、「閻魔あい……」と田沼。「地獄少女よ」とつぐみ。「何!?」と一が振りかえると、人影はすでに消えている。
木戸祐子の病室を見舞う田沼千恵のシーンを挟み、場面は柴田家に。布団で眠っている柴田つぐみのカットを映し、ノートパソコンの画面を黙ってみつめている柴田一。画面には「地獄通信」の検索結果が「見つかりませんでした」と表示されている。
  • 第九話「甘い罠」の冒頭は、柴田一が回想する、石津吾郎が変化したガラスに呑み込まれるシーンから描かれだす。昼間、石津が消失したことになる洋装店の店外で、ショーウィンドーを見つめている柴田は“本当に消えちまったのか”と歩き出す。田沼千恵の家に出向いた柴田は、「お願いです。話だけでいいんです」とインターフォン越しに頼み込むが、母親らしき声が「だから、娘が会いたくないって言ってるんです」。「そこを何とか」と言うと「いい加減にしないと、警察を呼びますよ」。落胆した柴田がふと見ると、2階の窓から様子を覗っていた田沼千恵がカーテンを閉じる。そこに、仕事関係の催促の携帯通話が入り、柴田はしょげながら田沼家を去って行く。
  • 第九話のエピソード中盤、柴田一は、自宅で催促された仕事をまとめようとして、「あまりいい写真じゃない」ので編集長に怒られる、とボヤいている。茶の間でつぐみが観ているTVのワイドショー番組に、パテシエの森崎伸也が出演。「街角パテスリー」のコーナーも放映されるので、この日が土曜日であると知れる。番組では、まず、森崎が自分の店の新作として紹介したケーキと同じものが、「街角パテスリー」コーナーで、春日姉妹の洋菓子店のケーキとして紹介される。「これ、さっきのケーキと同じだよ」と言うつぐみに、一は「あたたた。こらキツイわぁ」と合いの手を入れる。TV局の調整室、街頭の撮影現場の短いカットを挟んで、「コマーシャルになっちゃった」と、TVの前のつぐみ。「最悪だな」と言う一は、「あっ」と言うと、「締め切り、締め切り」と作業に戻っていく。
田沼千恵(声優=松岡由貴)
第八話「静寂の交わり」に登場する若い女性。冒頭、深夜の病院敷地内で、ノートパソコンから地獄通信に「石津吾郎」の名の地獄流し依頼メールを送信。「これでいい」と呟く。
別の日の昼間、田沼千恵は、ファーストフードのチェーン店の外から、地獄流しターゲットとして依頼したらしい男の様子を覗っている。自分の携帯をみて「どうして、どうして来てくれないの、地獄少女」と、独り言。
第八話中盤、田沼千恵は、木戸祐子の病室で、独り枕元に座り込み、昏睡状態の祐子に向かって「裕子……」と呟く。場面は続いて、千恵が遠目に目撃した、裕子が転落した状況の回想的描写に移る。回想では、駆けて来た千恵の耳に、悲鳴が聞こえ、直後転落したきた裕子が、駐車していたボックスワゴン車の屋根でバウンドした様子が描かれる。この時、千恵は、裕子が転落してきたビルの側面で、階段の踊り場から様子をみていた石津吾郎がビル内に駆け込む姿も目撃していた。
番組中盤、田沼千恵は、郊外風の道路を行くバスに一人で乗っていると、夕暮れの里に引き込まれる。「終点です」と言われ、見知らぬ場所でバスを降りると、湖畔の大樹の近くで、「来たよ」と地獄少女が顕われる。「私は、閻魔あい」と名乗る少女に「地獄少女……」と、田沼千恵。「あの男が憎いのかい??」と、骨女に訊かれ、うなずく千恵。「殺したいほどに」と言う一目連に向かい「だって、あいつせいで裕子は」と言う千恵。閻魔あいが声をかけると、輪入道が藁人形に変化。地獄少女は、藁人形を差し出し、使い方を千恵に聞かせる。「恨みの相手は、速やかに地獄に流されるわ」と聞き、「地獄へ……」と言いながら、赤い紐に手を伸ばす千恵。「ただし」と言う地獄少女に手を止める千恵、地獄少女は「怨みを晴らしたら、あなた自身にも代償を支払ってもらう」と、代償についても語る。田沼千恵の足元が泥沼のようになると、亡者たちに抱きつかれ引き込まれていく。
千恵が気づくと、夜、郊外のバス停でベンチに寝込んでいた。千恵は手元の藁人形を見つめる。
田沼千恵は、石津吾郎が店長をするハンバーガーショップ(GBC39号店)を訪れる(柴田つぐみが視る幻視が度時刻のものだとすると、閻魔あいと遭遇した直後、藁人形を手に、バスで都心部に戻ったのかもしれない)。
この場面のやりとりで、田沼が以前、GBC39号店に勤めていたが、今はすでに辞めていることが描かれる。田沼は「ちょっといいですか」と、石津に告げる。
田沼千恵は、石津吾郎を連れ立ち、GBC39号店の脇を通って人気の無い夜道を行く。木戸の病状や飛び降りの原因を尋ねてくる石津に、田沼は「あんたが突き落としたんだ」と千恵。「とぼけないで」と言う千恵は、木戸祐子から聞いた話として、石津吾郎が店の帳簿を誤魔化していたこと、裕子が石津を説得して警察沙汰にならぬよう店に金を返させようとしていた事を語る。「俺は突き落としてなんかいない」と言う石津だが、田沼千恵は「嘘つかないで」と言い、携帯で木戸祐子と話した後、心配して出かけ、裕子が突き落とされた現場で石津を目撃した、と告げる。「証拠はあるのか」と訊ねる石津。「証拠なんてどうでもいい。私が観た。それだけで充分よ」と、田沼。「警察に行っても無駄だぞ。あの日俺にはアリバイがある」と石津。「警察になんか行かないわ」と言う田沼は、「どうする気だ?」と訊く石津に「地獄少女に、怨みを晴らしてもらう」と告げる。「地獄少女? あのネットとかで騒いでる奴か??」と笑い出す石津は、「バカかお前。あんなの本当にいるわけないじゃないか」と続けるが、「いるわ!!」と田沼。千恵は、肩にさげていたバッグから、契約の藁人形を取り出し、石津に見せつける。「閻魔あいに恨みを晴らしてもらう前に、一つだけ聞いておきたかったの。あの日のこと、あんたがどう思ってるのか」と田沼、「よくわかったわ。あれは事故じゃない。あんたは祐子のことなんか、なんとも思ってない」。「よくわかった、……可哀想な祐子」と涙をこぼす田沼に、「千恵」と呼びかけ、口説きにかかる石津。「ふざけないで!!」と石津の手を払う千恵は「なんて人なの。こんな人だと、思わなかった、最低!」と睨みつける。逆上した石津が掴みかかり、千恵の首を絞める。千恵が必死に藁人形の紐に指をかけたところで、大声が「こらっ!! 止めろっ!」と声をかけたのは、柴田一。石津が怯んだ隙に、藁人形の紐が解かれ、「怨み聞き届けたり」という声が聞こえる。田沼が手もとをみると、片手に紐を残し消えている藁人形。石津は掴みかかる柴田に1つパンチを入れ、駆け去っていく。一が「おい、だいじょぶか」と声をかけるが、田沼千恵は赤い紐を見つめている。そこに、遠くから石津の叫び声が響いてくる。
叫び声の方に向かった一が、田沼とつぐみがいる場所に、ゆっくり歩いて戻ってくる。「一ちゃん、何かあったの?」と訊くつぐみに「いや、何も……」と歯切れの悪い一。「消えちゃったんだ……」と言うつぐみに、「あぁ……」と、一。「一ちゃん……」と言うつぐみに、「さぁ、行こう」と一。田沼の方を見て「君も、家まで送ろう」と言い、歩き出すが、路地の影に人影をみて、3人連れは誰からともなく立ち止まる。「あの娘……」と、つぐみ。「知ってるのか?」と訊く一に、「閻魔あい……」と田沼。「地獄少女よ」とつぐみ。「何!?」と一が振りかえると、人影はすでに消えている。
おそらく、後日、昏睡を続けている木戸祐子の病室で、枕元に腰掛ける田沼千恵は、「ほら」と言って携帯で石津の写真をかざしてみせる。「祐子。私もあいつのこと、好きだったんだよ」と語る田沼。「もしかしたら、私があんただったのかもしれない。だから、あたし……」と、田沼は、自分の胸元の契約の刻印を祐子に向けてさらしてみせる。祐子の掌を握って「頑張れ」と語りかける田沼千恵。
  • 第九話「甘い罠」の冒頭、田沼千恵は、家に押しかけてきた柴田一が、母親らしき人物に追い払われる様子を、二階から覗っている形で、無言で登場。
木戸祐子(声優=峯香織)
第八話「静寂の交わり」に登場する若い女性。冒頭、田沼千恵が地獄流しの依頼メールを送信した直後「これでいい」と呟いて見上げる病室内で、昏睡状態でベッドに横たわっている様子が初登場。
おばあちゃん(声優=松島栄利子
閻魔あいが「おばあちゃん」と呼ぶキャラクターは、常に、「夕暮れの里」の閻魔あいの家で、奥の間にいる。常に、障子越しに映る影でしか描かれず、いつも糸車を回している。
アニメ解説書籍などで「閻魔あいの祖母」とされることもある。が、作品を観ると、あいとの血縁関係は疑わしい。と言っても、あいとの因縁は“三藁”の妖怪たちほどにも定かではないのだが。
  • 閻魔あいのおばあちゃんは、第七話「ひびわれた仮面」には登場しない。
人面蜘蛛
「夕暮れの里」の閻魔あいの家に巣を張り生息している蜘蛛。第二話「魅入られた少女」のアーバンパートで初登場。背中の文様が3つの目のように見えるが、実は、あちこち視線をさ迷わせる目になっている。
第八話序盤、夕暮れの里の閻魔あいの家で、あいが、おばあちゃん、柴田つぐみと出会ったことを「なんだかすごく懐かしかった」と言うと変なことを言う子だねぇ、とおばあちゃん。あいの背後に、人面蜘蛛が降りてくるが、あいは気にせず「変……。そうか、そうだね」と呟く。
スナック「アマノ」
柴田親子が居住するアパートと同じビルの1階で営業しているらしい様子が、示唆的に描写される飲食店。「スナック」の看板が出ているが、昼間は、喫茶、軽食などを主にした飲食店として営業している様子。柴田父娘は、この店のマスターと懇意らしい。
スナック「アマノ」の入っている建物は、中央線らしい列車が行き来する駅から遠くない場所にある。朝早く、街の喧騒がまださほどでも無い頃、マスターが店の前を掃除している場面には、列車の走行音も聞こえる演出があるし。階上のアパートに通じる階段がある建物脇の路地からは、高架上の鉄路が間近い。
石津吾郎(声優=速水奨)
田沼千恵が、地獄流しのターゲットとして依頼する人物。
田沼や木戸祐子がアルバイトとして勤めていたファーストフード店(GBC)39号店の店長。
石津吾郎は、第八話「静寂の交わり」の中盤、地獄流しの依頼をした後の田沼千恵が、ファーストフード店の外から、石津の勤務中の様子を覗う場面で初登場。
次いで、田沼千恵の回想を思わせる場面で、木戸祐子転落前後の石津の様子、田沼が目撃した石津の不審なふるまいが描かれる。
第八話後半、石津吾郎が店長をするハンバーガーショップ(GBC39号店)を田沼千恵が訪れ、「ちょっといいですか」と、石津に告げる。(この場面のやりとりで、田沼が以前、GBC39号店に勤めていたが、今はすでに辞めている様子が示唆される)
石津は田沼と連れ立つと、GBC39号店の脇を通って人気の無い夜道を行く。「木戸さんの具合どう? びっくりしたよ、飛び降りたって聞いたときは」と石津。「そんな悩んでる様には見えなかったからねぇ。原因わかった?? やっぱり失恋か何かかな」と言う石津に、あんたが突き落とした、と千恵。とぼけないで、と言う千恵は、木戸祐子から聞いた話として、石津吾郎が店の帳簿を誤魔化していたこと、裕子が石津を説得して警察沙汰にならぬよう店に金を返させようとしていた事を語る。「俺は突き落としてなんかいない」と言う石津だが、田沼千恵は「嘘つかないで」と言い、携帯で木戸祐子と話した後、心配して出かけ、裕子が突き落とされた現場で石津を目撃した、と告げる。「証拠はあるのか」と訊ねる石津。「証拠なんてどうでもいい。私が観た。それだけで充分よ」と、田沼。「警察に行っても無駄だぞ。あの日俺にはアリバイがある」と石津。警察になんか行かない、と言う田沼に、石津が「どうする気だ?」と訊くと、田沼は「地獄少女に、怨みを晴らしてもらう」と言う。「地獄少女? あのネットとかで騒いでる奴か??」と笑い出す石津は、「バカかお前。あんなの本当にいるわけないじゃないか」と続けるが、「いるわ!!」と田沼。千恵は、肩にさげていたバッグから、契約の藁人形を取り出し、石津に見せつける。「閻魔あいに恨みを晴らしてもらう前に、一つだけ聞いておきたかったの。あの日のこと、あんたがどう思ってるのか」と田沼、「よくわかったわ。あれは事故じゃない。あんたは祐子のことなんか、なんとも思ってない」。「よくわかった、……可哀想な祐子」と涙をこぼす田沼に、「千恵」と呼びかけ、口説きにかかる石津。「ふざけないで!!」と石津の手を払う千恵は「なんて人なの。こんな人だと、思わなかった、最低!」と睨みつける。逆上した石津が掴みかかり、千恵の首を絞める。千恵が必死に藁人形の紐に指をかけたところで、大声が「こらっ!! 止めろっ!」と声をかけたのは、柴田一。石津が怯んだ隙に、藁人形の紐が解かれ、「怨み聞き届けたり」という声が聞こえる。田沼が手もとをみると、片手に紐を残し消えている藁人形。石津は掴みかかる柴田に1つパンチを入れ、駆け去っていく。一が駆け寄ると、田沼千恵は赤い紐を見つめている。そこに、遠くから石津の叫び声が響いてくる。
声のした方に走った一は、石津吾郎がマネキン人形に取り押さえられ、軟体の怪物のようになったガラスに飲み込まれる様子をみてしまう。一瞬後、石津の姿は消え、そこには、何事もなかったような、ショーウィンドーがみえる。
夕暮れの里の閻魔あいの家で、閻魔あいが出陣用意をする場面と、地獄のイリュージョンに引き込まれた石津吾郎が焦る場面とが交互にカットバックされる。石津は、襲われた怪物から逃れた後、元々人気の無かった街並みと見た目そっくりな空間(地獄のイリュージョン)を逃げて行く。「こっち、こっちよ」と呼ぶ女の声に導かれていく石津は、出くわした女に「何なんだ。おい、ここは一体……」と話しかけるが。石津が女の正面にまわると、相手は、顔面が無残に歪んだ木戸祐子だった。抱きつかれた石津が「よせっ」と言って視線を泳がせると、背後はさっきまでの地面と違い断崖に突き出したテラスのようになっている。「止めろッ!」という石津に「どうして?? 一緒に落ちましょう」と(おそらくは偽の)祐子。「さぁ、今度は2人で」と言う女を、石津は「ふざけるな!」とわめきながら突き落とすが、相手の体と自分の体が瞬時に入れ替わったように、石津自身が墜落していく。落ちていく石津は、テラスから見下ろしている“三藁”の妖怪たちを見ながら、悲鳴をあげて落ちていく。落下する石津の背後に、逆さ落としの地獄少女が現われ「闇に惑いし哀れな影よ〜」のセリフを聞かせる。
石津が気がつくと、3体の亡者に抱きつかれた状態で、渡し舟の上に。地獄少女は「思いを裏切れば思いに裁かれる」とだけ言い、渡し舟は大鳥居の方に進んでいく。

第九話「甘い罠」

森崎伸也(声優=石井康嗣)
銀座に洋菓子店「シェ・モリサキ」を出店しているパテシエ。エピソード序盤、春日由香が試食をと、持ち込んできた試作品を口にして「美味しい」「さすがは弘美君だ。なかなかこの味は出せないよ」と語る。「本音を言えば、まだまだうちで頑張ってほしんだけどね」と言う森崎に「ありがとうございます。でも、お店を出すのが、お姉ちゃんとあたしの夢だったので」と、由香。「そして、お父さんのね」と言う森崎に、由香が他の試作品を薦めるあたりで、エピソードタイトルの画面に。
春日由香(声優=佐藤利奈)
おそらく女子高生。パテシエであるヒロミの妹。姉の弘美の望みを一緒にかなえようと、協力してきていた。
エピソード序盤、最近まで姉が勤めていた洋菓子店「シェ・モリサキ」に、姉の試作品を持ち込み、森崎伸也に試食を頼み込む。何を考えての試食依頼か、よくわからないのだが、森崎とのやりとりからは、あるいは何かアドバイスを得ようとしたのかもしれない。
由香は近日オープン予定の姉の洋菓子店に戻り、内装工事がの進む店内の様子に喜ぶ。「お父さんが考えていた厨房ってこんなのだったんだ」と、死んだ父親について感慨に灌漑にふける由香。姉の弘美は、「こんなに早くお店が持てたのも、毎日バイトして、一緒にお金を貯めてくれた由香のお陰よ」と礼を言うが、「そんなのあたりまえじゃない。だって二人で決めたんだよ」と、由香。由香は、森崎の店に試作品を持っていったことを姉に報告。弘美は小さく驚く感じだが、由香は、森崎が担当するコーナー「街角パテスリー」のあるTV番組で、姉妹の店を紹介してもらえると、森崎からの提案を嬉しそうに伝える。「あの番組、人気あるからいい宣伝になるじゃん」と言う由香に、口をつぐむ弘美。撮影は来週の土曜日、姉妹の店の開店日になる。
春日弘美の洋菓子店が開店する日、森崎伸也の口利きで「街角パテスリー」の生放送が店先からおこなわれる。しかし、店のお勧め商品として用意されたケーキは、直前にスタジオにいた森崎が自作の新作としてテレビに紹介していた物にそっくりだった。生放送は急にCMを挟まれ中断。柴田姉妹は「まさか同じ出てくるとは思わなかった」とTVクルーにクレームを受ける(一連の様子は、スタジオの調整室、街頭の洋菓子店での放送風景、番組オンエアを自宅で観ている柴田父娘、というモンタージュ構成で描かれる)。
春日弘美(小林美佐)
若いパテシエで由香の姉。やはりパテシエだった亡父の、洋菓子店を出店するという夢をかなえようと頑張ってきていた。森崎伸也の「シェ・モリサキ」を辞め、小さな店を始めることになったが。
用語
解説

関連する用語

「逆さまの蝶」
アニメ『地獄少女』のOP(オープニング曲)。
「かりぬい」
アニメ『地獄少女』のED(エンディング曲)。
  • 作詞=三重野瞳 、作曲=西田マサラ、編曲=西田マサラ、アーティスト=能登麻美子
  • 「かりぬい」歌詞(歌詞タイム)
スタッフ
関連事項
都市伝説
作中では、地獄通信と地獄少女の話が、しばしば作中人物たちに「都市伝説」と呼ばれている。
「都市伝説」の本来の意味は「都市化動向が支配的になった時代の口伝えの伝承(口承伝説)」。都市環境以外の農村、漁村などを舞台にしても、都市化時代の内容が色濃ければ「都市伝説」に含まれる。この場合の「伝説」は、「真偽の確認はできないが、実際に起きた話として伝えられる物語」のことで、歴史上の過去に起きた(と信じられる)話のことではない。この点、作中で、地獄通信や地獄少女の話が「都市伝説」と呼ばれる用例は、奇異ではない。
例えば、第1話「夕闇の彼方より」で、依頼人になる少女が同じ学校の女学生たちが、地獄通信の噂話をしている様子を偶然聞く場面。この場面では「友達の友達が、実際に地獄通信にアクセスした」といった話が交わされている。こうした語り口は、都市伝説らしい。
アニメの物語内の今で、普通人の間で語られる地獄通信の話は、都市伝説の内でも「ネット伝承(ネットロア、netlore)にあたる。

メモ

閻魔あいの能力
  • 依頼人の身辺に忽然と姿を顕し、忽然と消える。(第七話)
  • 依頼人に地獄の様子を疑似体験させる幻覚を感知させる。(第七話)
  • 衣服を自在に変えられるらしい。(第七話)
  • 相対する人間の記憶を、一時的に操作できるらしく、どこへでも潜り込む。(第七話)
観どころ
  • 第七話「ひびわれた仮面」
    • 紅翠の劇団(研究所)の控え室で、閻魔あいが、地獄流しにされる直前の紅彩花に対面する場面。ここの閻魔あいの作画は、割といい。
    • 廃屋のような場所で、紅彩花に教唆されたチンピラたちが来島薫子に暴行を加える場面。このシークエンスで、廃屋の屋上から、無言で暴行を見つめている閻魔あい、という絵は、不安感があっていい。
  • 第八話「静寂の交わり」
    • 冒頭、柴田つぐみと閻魔あいが、踏切を挟んで邂逅する場面の、作画や演出がいい。
    • 序盤、夕暮れの里の閻魔あいの家で、あいがおばあちゃんに、柴田つぐみとの邂逅について語る場面。この場面でのあいの作画がいい。
その他
  • 第七話「ひびわれた仮面」
    • 第七話では、閻魔あい自ら変装して、紅翠の劇団に潜り込み、彩花の身辺を探る。いつになく積極的だ。
      最初に彩花に藁人形を渡す時は「やっぱりよす?」と、からかい気味だったが。
    • 第七話だと、短時間、彩花と薫子、2人の手元に輪入道の化身の藁人形が渡っているようにも思える。しかし、紅翠を地獄に流そうと、彩花が取り出す藁人形は、黒くもなければ赤い紐も回されていない、普通の藁人形だった。
  • 第八話「静寂の交わり」

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