フィニイ128のひみつ

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フィニイ128のひみつ ( THE SECRET OF FINNEY 128 )

ライブRPGをネタにした幻想小説だと思います。謎の解決や意味を問うても困るタイプの作品で、目眩い感を味わうのが楽しみ方でしょう。

Jコレクションの一冊として刊行。

著:紺野あきちか

書誌情報

ハヤカワSFシリーズJコレクション『フィニイ128のひみつ』紺野あきちか ISBN4-15-208503-7 本体価格1500円 B6判257ページ 2003年07月発行

話題まとめ

LARP小説

sfこと古谷俊一

SFマガジンの著者の話を見ていましたら、V:tMの話なんかも出てきたり、あたりまえのように「ライブRPG」とか「MUD」とかが出てきてました。LARPについては「ちゃんと知ったうえで」

亡くなった叔父が遺した言葉「フィニイ128のひみつ」。その謎を追うわたしに届いたのは、熱狂的な参加者たちが全世界で展開するノンヴァーチャル・ライヴRPG「W&W」への誘いだった…。

って話を書いたみたいですね。著者コメントでも

この小説では、ライヴRPG(LARP)というアナログなゲームに興じる、nerdsと呼ばれるアメリカの人々をえがいています。

とか書いてあったり。アナログゲームものの「SF」ってのは珍しいですね。

(補足:買う前の紹介。読んでみるとSFとはいっても幻想文学でした)

徹頭徹尾最初から最後までライブRPの情景。正直、小説としては「幻想化するなら、もうすこし踏み込んで」欲しかったかなあ。なんつーか消化不良な気分。曖昧なまま真相を推理させるというタイプなんかも知れんが。

ゲームブックについても出ていました。パラグラフ部だけでなく小ネタにも。

ゲーム内世界の設定と小説内の現実との絡め方は、ネットゲーム88や蓬莱学園のころのPBMっぽいかな。JコレクションはSFとは限らないんだなあという感じで。

チャットログ

http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2003/06/20030626.html#180000
Jコレクション再開第1回に名前があった。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2003/08/20030805.html#150000
SFマガジンの著者の話を読む。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2003/08/20030811.html#140001
ライブRPG小説『フィニイ128のひみつ』を読みました。ラビッツ&ラッツやウィザーズ&ウォーロックスの名前が出てくるとか、小ネタがTRPG.NETな人向け。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2004/05/20040524.html#060000
ちょっとへたれなGMのセッションに参加している気分。この手の文学実験的というか、幻想小説的なやりかたとしてはスタンダードだと思う。ゲームブックっぽいのに限らず、いろいろとし込まれてるのは仕掛けですよね。結論を貰えるタイプの小説ではなくて、結論がでないように工夫することに意義があるタイプの小説。ぐらぐら感を味わう。

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