武士の家計簿

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武士の家計簿 「加賀藩御算用者」の幕末維新

1842年から1879年の36年分の家計簿をもとに、生活やなんかの考察を交えつつ、経理の一族を描く。

書誌情報

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話題まとめ

流れ

江戸初期から経理に携わり、赤門をつくることになった将軍家との婚姻の差配をし、新政府の資金集めや海軍の経理を担当した一族の話。

江戸で将軍家から迎えた姫関連の事務などを任されていた若き主人公(23歳)に「病気になれ」との手紙。病気ということで国元に戻って兵站の仕事を。そして王政復古、前田家はしかたなく帰順。しかし兵站の天才として名が売れてしまった主人公は、大村益次郎により軍務官会計方に。つまり新政府軍の財務を一手に引き受けるハメに。

良いところ

  • 読みやすい
  • 養子縁組の仕掛けと意義が分かりやすい事例

メモ

  • 離婚が多いから夫婦の財産権は分離されていたのだという話がある。宇和島の記録なんかだと四割。
  • 嫁いだあとも娘に小遣いをわたすものらしい
  • 剣術修行は装備や礼金など金がかかる
  • 手紙は結構安く届く
  • 土地と切り離されていたから改革であっさり取り上げられやすかった
  • 士族の忠誠心は、長いこと旧藩主にあった

チャットログ

http://kataribe.com/IRC/kataribe/2003/04/20030415.html#010000
借金返済のために資産を棚卸しした時のリストとかあります。借金の返済計画の立て方なんかは、破産企業の再建とそっくり。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2003/04/20030415.html#210000
まとまった論というよりは、江戸初期から経理に携わり、赤門をつくることになった将軍家との婚姻の差配をし、新政府の資金集めや海軍の経理を担当した一族の話。といった感覚。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2003/04/20030416.html#080000
磯田の名字はさほど珍しくはないのだが、我が旧姓(父の実家)もまた、『礒田』であった。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2003/04/20030417.html#230000
店頭で見て関流算術で姫様のピンチを華麗に救っていく小娘の冒険譚を思いついたので飼ってしまった(萌え切り系)。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2003/05/20030522.html#160000
黒船ショック前の武家の汲々とするさまから、新政府になって出世する士族・そうでない士族がどう分かれたのかがわかってよかった。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2003/06/20030610.html#230000の前
PHP研究所調べの書籍ランキング(ニッパン)では「武士の家計簿」がずっと2位につけている。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2003/07/20030703.html#140000
当時と現代の物価換算方法が二種類併記しているあたりとかは非常に面白くもありがたく感じた。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2003/12/20031222.html#220000
マイホームローンやら娘の養育費やらでゲームが変えないと嘆いているパパは読まないほうが良いと思いました。身につまされてつらいかと。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2004/08/20040806.html#130000前後
加賀藩や金沢の話で名前が挙がっています。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write-ex1/2010/08/20100819.html#230000
41刷で20万部突破。教養新書初の映画化、12月4日公開。

書評その他

資料リンク

三浦家文書研究会
これはまた別の藩士(宇和島伊達家藩士)の文書の研究関係。

リンク

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