地獄少女 二籠

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地獄少女 二籠(じごくしょうじょ ふたこもり)

原作
地獄少女プロジェクト(原案=わたなべひろし
製作
地獄少女プロジェクト
(アニメーション製作はスタジオディーン
コピーライト
地獄少女プロジェクト、スカパー・ウェルシンクアニプレックス

アニメ『地獄少女 二籠』は、アニメ版地獄少女シリーズの第2期タイトル。

30分枠(各話、概ね25分ほど)。全26話。

地上波では、第1期アニメ『地獄少女』に続き。東京で東京MXテレビが、近畿広域圏で毎日放送(MBS)が深夜枠で放映。新たに中部広域圏を範囲にした中部日本放送での深夜枠放映も加わった。
CSではANIMAXと、KIDS STATIONが、日本全域に放映。こちらは、深夜枠と夜の7時〜9時代などが織り交ぜられ、リラン(再放映)では、昼の時間帯で放映されたこともある。

最も早い放映期間は、2006年10月〜2007年4月。

概略

深夜0時にだけ、アクセスできるサイト「地獄通信」。アクセスした者が恨む相手の名前を書き込むと、相手は地獄流しにされ、姿を消す、という。

都市伝説として噂になっていた地獄通信に、実際にアクセスしてしまう者の前には、地獄少女と呼ばれる少女が現われる。地獄少女は、契約の証である藁人形を渡し、人形の首にまかれた紐(赤い糸)を解けば、恨む相手は「速やかに地獄に流される」と告げる。そして、地獄流しの代償について伝えると「後は、あなたが決めることよ」と、囁くように言い、姿を消すのだった。

アニメは、1話完結形式を基本にしながら、第十四話「静かな湖畔」で描かれる、ラブリーヒルズを舞台にした展開が、終盤連続。緊迫感を高めていく。

  • 第一話「闇の中の少女」では、“閻魔あいの家”で依頼の下調べをしようと相談する三妖怪の会話内で、骨音が「ここんといろいろあったからねぇ、お嬢も」と言っている、このセリフは第1期アニメ終盤で連続したエピソードでの出来事を示唆している、ととるのが自然だろう。

用語や登場人物

地獄少女
「己の恨みを解き放ち、新たな恨みを生み出した」罪で、地獄に堕ちることも許されず、「現世に止まり、己の罪を身をもって知る」よう、命じられた少女。こうして、少女あいは、地獄少女と呼ばれることになる。
以上の経緯は、第一話「闇の中の少女」のアーバン・パートで描かれる。
ナレーション
第2期アニメでは、本編中で普通の意味のナレーションが用いられることは無い(第1期も同様)。
ただ、毎回番組冒頭OP(オープニング)の直前に、河鍋暁斎の地獄絵(部分)と、閻魔あいや三妖怪の絵を組み合わせたイメージ画像に、小倉久寛による、次のようなナレーションが被せられる。

ゆらりゆらいと業の陰。哀れなさだめ、迷い途。憎み憎まれひび割れた、合わせ鏡の二籠(ふたこもり)。時の交わる闇より来たりて、あなたの恨み、晴らします。

第一話「闇の中の少女」

あい
地獄少女、閻魔あいの生前の名前。苗字はなかった。
「二籠」では、作中で生前のあいの素性が語られるのは、第一話アーバンパートを除けば、第二十四話「連鎖」でのことになる。柴田一著『真実の地獄少女』を、刑事の飯合誠一が黙読する場面でのこと。第二十五話「彷徨」でも、誠一の妹、蛍と、紅林拓真が、同じ本を読んで、生前のあいについてコメントを交わす。
閻魔あい(声優=能登麻美子)
地獄少女となったあいの名前。地獄少女が「閻魔あい」と名乗ることは、作中の噂話でもそれなりには知られている様子(知らない者も珍しくは無い)。
しもべの妖怪たちには「お嬢」と呼ばれる。(ただし、きくりだけは「あい」と呼ぶ)
“三藁”
“三藁(さんわら)”は、閻魔あいにつき従い、地獄少女としての勤めを補佐する3体の妖怪の通称。メディア雑誌など、作品外情報で用いられる通称で、作中で使われた例はないはずだ。地獄流しの契約の証し、藁人形に化身することから呼ばれるようになったと思われる。
アニメ解説記事の類では、3体の藁人形が、それぞれ“黒藁”、“赤藁”、“青藁”と呼ばれる例もあるが、これも作品外の通称であるはず。
“三藁”たちは、正式に依頼が受理される前から「お嬢が嫌な思いをしないよう」半ば以上自発的に、依頼者やターゲットの周辺の下調べに動くこともある。この件は、「二籠」では、第一話での三妖怪の会話で明示的に語られる。
この会話を踏まえると、第1期の三妖怪の振る舞いにも思い当たる節はある。一方、三妖怪の調べに、途中からあいが、指示を与えたり、あい自身が調べに動く例もある。全体としては、事前の調べは地獄少女の周囲で慣例化していて、三妖怪が自分たちの判断で動くことを、あいも、ある程度黙認している形と思われる。
  • 三体の妖怪の内、一目連が従者になった時には、輪入道はすでに従者になっていた。骨女に、あいがついてくるように告げる場面には、他の二体の妖怪は描かれていないので、厳密に言えば前後関係は不定になる。ただ、生前の骨女の素性の回想シーン,他を踏まえれば、おそらく、骨女が従者になった時期が一番後かと思われる。
輪入道(声優=菅生隆之)
閻魔あいにつき従う妖怪の1体。火焔に包まれた木製車輪の中央に、入道の顔面がある。自動車の類に自在に変化できるらしい。地獄少女が「夕暮れの里」から出陣する際には、牛車に変化すると、あいを乗せ宙を駆けてゆく。輪入道が変化する乗り物の類は、いずれかの車輪1つが入道の顔面を持ち、火焔に包まれている。
人間体は、大正時代風の風体で、袴姿の和服に山高帽とマフラーを身につけた禿頭の老人。人間体のときは、しばしば、不破龍堂(ふわ・りゅうどう)と名乗る。藁人形としては、黒味がかった色の濃い人形に変化。
  • 妖怪としての輪入道の素性は、第十二話「黒の轍」と、第十九話「湯けむり地獄、旅の宿」のそれぞれで、回想的に描かれる。
    第十九話では、閻魔あいが、輪入道を最初の従者とする出会いの経緯が、回想的に描写されている。作中のセリフによれば、この出会いは「太閤様」の権勢があった頃の出来事。
骨女(声優=本田貴子)
閻魔あいにつき従う妖怪の1体。本体は、骸骨の姿らしいが、しばしば、顔の半面や体の一部が白骨化した女性の姿を顕す。普段あいの身辺などでは、遊女風に着崩した和装姿。地獄通信への依頼の背景調査では、曽根アンナと名乗る。アラフォーくらいのビジネスウーマン風の姿を好んでとり、タイト・ミニのスーツなどを着用。藁人形としては、赤味がかった色の濃い人形に変化。
  • 第1期アニメでは、人間体の時「オンダ」と名乗っていた。骨女が、「曽根アンナ」と名乗るようになったきっかけは、第十話「曽根アンナの濡れた休日」で回想的に描かれる。
  • 第八話「偽地獄通信」で、骨女は体育教師曽根アンナとして、舞台となる中学に潜入。女学生に年を聞かれると、冗談めかして「二〇〇歳くらいかなぁ」と応える。
  • 妖怪としての骨女の素性は、第十六話「悪女志願」で断片的に描かれ、第二十一話「紙風船ふわり」で回想的に描かれる。地獄少女との出会いが描かれるのは、第二十一話。
一目連(声優=松風雅也)
閻魔あいにつき従う妖怪の1体。しばしば巨大な一つ目の姿を顕す。あるいは、人間の男の姿で、後頭部に大きな一つ目を見せたり、正面の顔が一つ目小僧のように大きな一眼である姿を見せることも。普段あいの身辺などでは、カジュアルなファッションをラフに着る長髪の青年の姿をとる。長い前髪を流して、左目は隠している。人間のふりをするときは、石 蓮(いしもと・れん)と称すことが多い。藁人形としては、青味がかった色の濃い人形に変化。
  • 妖怪としての一目連の素性、地獄少女との出会いは、第十七話「沈黙のまなざし」で回想的に描かれる。「地獄少女」の一目連は、日本刀の付喪神と設定されている。これは、伝統的な妖怪、一目連の物語とは異なる。
  • 第二話「うたかた」には、石本蓮姿の一目連が、自分の素性についての記憶を、一瞬想起したかのようなカットバックが断片的に入る箇所がある。
地獄通信
誰かに強い恨みの念を抱いている人物だけが、インターネットで、深夜0時ちょうどにアクセスできるコンテンツ。インターネットに割り込む感じの、超自然的なサイトであるはずで、恨む相手のいない者が好奇心から検索しても、アクセスはおろか、検出すらされない。
地獄通信の噂話が、ネットを通じ、中高生を中心に広まっていることは、「二籠」でも、第1期アニメ同様。ただし、「二籠」では単に「恨みを晴らしてくれる」ではなく、「地獄流しをして、消し去ってくれる」という話が囁かれる例が、増えているようだ。
  • 第六話「陽のあたる場所」では、アクセスを試みている恨みの処理について、輪入道が一目連に「この程度の恨みなら、お嬢の胸先三寸」だからな、と語っている。
    注目すべきなのは、この会話が、このエピソードの依頼人に地獄通信アクセス成功よりも、少し前の時点で交わされている点だろう。話題になる少年が、アクセスを試みていたが失敗していたらしい様子を暗示的に描くカットは、エピソードのプロローグに相当するパートの冒頭で描かれている。
    • 第六話の少年の依頼人は、一旦、地獄通信へのアクセスには成功する。しかし、閻魔あいは依頼人の部屋に姿を顕すものの「私は、正義の味方じゃないわ」と言い残すと、姿を消す。
  • 安土桃山時代、地獄通信にあたるシステムは、地獄絵馬として営まれていた。このことは、第十九話「湯けむり地獄、旅の宿」で回想的に描かれる。
  • 第十二話「黒の轍」では、地獄通信へのアクセスに成功しながら、かなりの間、地獄少女の来訪を受けない依頼人が描かれる。「地獄少女ってのは、依頼を出してすぐ現れるとは限らねぇ。あんたらの心の声を聴くために、俺たちみたいな連中を、使いに出すこともあるのさ」と、輪入道。
契約の証(藁人形)
「二籠」では、地獄少女は「呼んだ?」などと言いながら依頼人の前に姿を顕すと、ほとんどの場合、まず「夕暮れの里」にあると思われる湖畔に依頼人を引き込む。そして「閻魔あい」と名乗ると、「受け取りなさい」と、藁人形を手渡す。そして、藁人形が「契約の証」で、ほんとうに恨みを晴らしたければ首に巻かれた赤い紐(作中では「赤い糸」と言われる)を解けばいい、と伝える。「糸を解けば、恨みの相手は、速やかに地獄に流されるわ」。
作中のセリフなどには無いが、手渡された藁人形は、いわば“仮契約の証”とみなすと理解しやすいだろう。
  • 第七話「絆」では、依頼人の事故死で、既に渡された藁人形が宙に浮いた形になる。依頼人の妹が藁人形に気づくが、当初、閻魔あいは妹に契約条件について伝え「契約はまだ果たされていない」と告げる。しかし「これ、私にも使えるの?」という質問には答えず姿を消す。このエピソードでは、終盤、再び姿を顕す閻魔あいは、妹に「それはもうあなたのものよ」と伝え、「あとはあなたが決めることよ」と告げると姿を消す。つまり、恨みの念が対象者に向けて形成されるのに時間がかかった形か(?)。
地獄流し
依頼人が藁人形の紐を解くと、人形は宙に飛び立つなどをしながら「恨み、聞き届けたり」という声を虚空に響かせ、去っていく。
「二籠」では、で依頼人が藁人形の紐を解くと、多くの場合、ターゲット・キャラの姿は忽然とかき消える。
地獄流しが実行させれる場合、通例、ターゲットのキャラは、まず、どことも知れない場所(「地獄のイリュージョン」)で、バーチャル・リアリティ体験のようにして三妖怪にいたぶられる“仕置き”を加えられる。そして、仕置きの終盤に閻魔あいが、毎回同じセリフで迫ると、場面は、三途の川を思わせるもやに包まれた川の場面に転換。ターゲット・キャラは、あいが艪を漕ぐ小舟に乗せられたまま、川中にそびえる大鳥居をくぐっていく。この時あいの声で「この恨み、地獄に流します」とモノローグが被さる描写が、定型。
ただし、第1期アニメでも観られた“仕置き場面”を省略するようなエピソードは、「二籠」でも観られ、若干本数は増えている。
各エピソードの断片的な描写を総合すると「地獄流し」にされた人間は、現実世界では、突然の失踪として扱われる。例えば、後から遺体が発見される、などの描写はみられない。
ただし、第十九話「湯けむり地獄、旅の宿」で回想的に描かれた、戦国時代の地獄絵馬では、ターゲットキャラが仕置きを受けた無残な遺体が、遺族に発見されているシーンが入る。
  • 第十七話「沈黙のまなざし」では、十数年前に地獄流しを依頼した人物が、死に、あいとともに地獄に向かう様子の描写がみられる。このシーンでは、三途の川を思わせる川を小舟であいと依頼人が行くが、地獄流しの場合とは異なり、あいは艪を漕いでおらず、依頼人と対面して座っている。小舟は流れに任せてゆっくり流されていく。同様の描写は、第1期アニメ第十三話「煉獄少女」でも観られる。
「地獄のイリュージョン」
作中、地獄流しの過程で、ターゲット・キャラが、妖怪たちや閻魔あいにいたぶられる空間のこと。
「地獄のイリュージョン」は、第十六話「悪女志願」の作中で骨女が語るセリフ。このセリフは、骨女が三味線をつまびきながら、弾き語りに語るもので、しゃれのめした感じは、文字通りを鵜呑みにすることも躊躇われる。しかし、アニメ版3期を通して、“しおき場面”について語られるセリフは、他にみあたらない。骨女のセリフは以下のよう。

ここは地獄のイリュージョン。死ぬに死なれぬ亡者らの恨みつらみが満ちた場所。
鬼のあんたにゃお似合いだ、お似合いだ。

「いっぺん、しんでみる?」
閻魔あいが口にする定型セリフの内、視聴者に広く知られたもの。作品外の関連商品で、Tシャツに使われたり、扇子に使われたりした。
このセリフは、地獄流しにされるターゲット・キャラに、閻魔あいが“仕置き”場面のクライマックス(“三途の川”場面に転じる直前)で聞かせるセリフの一部抜粋。
セリフの全体は、次のよう。
「やみにまどいしあわれなかげよ ひとをきずつけおとしめて つみにけがれし ごうのたま いっぺん しんでみる?」
(闇に惑いし哀れな影よ。人を傷つけ貶めて。罪に溺れし業の魂。いっぺん、死んでみる?)
「人を呪わば穴二つ」
地獄流しの依頼では、依頼人に代償が課せられる。「人を呪わば穴二つ」。つまり、依頼をした者も、死後に魂が地獄に墜ちることが宿命づけられる。「極楽浄土へは行けず、あなたの魂は、痛みと苦しみを味わいながら、永遠にさ迷うことになるわ。死んだ後の話だけどね」。
代償の設定から、地獄流しの依頼は1人が1度だけという条件が導かれ、「地獄通信」画面の仕様も合わせて「1人が生涯に1度だけ、対象者1名」ということになる。第十三話「Vの悲劇」などで描かれる。
「契約の刻印」
正式な地獄流しの依頼をして、聞き届けられた人物が、死後に魂が地獄に堕ちることを証す刻印。ターゲットが流された後、体のどこか比較的目立たない部位(多くの場合、胸元)に、小さな刻印が刻まれる。デザイン化された火焔が、太線の円に囲まれ、上部だけが円を押しのけて上方に突き出たような紋様。
「契約の刻印」という言葉は、第1期アニメ第二話「魅入られた少女」の作中で使われている。第1期第十三話「煉獄少女」では「地獄送りの刻印」とも。
名入りの蝋燭
各エピソードのオーラスに短く入る定型的な場面では、人名が筆で記された太い蝋燭が多数灯されている暗い空間が描かれる。画面中央手前から奥に、エピソードの依頼人の名が記された蝋燭が移動し、他の蝋燭の間に落ち着く頃、あいの声で「あなたの恨み、晴らします」のセリフが聞こえる。
  • 名入りの蝋燭が灯された暗い空間は、「夕暮れの里」とは又、別の異空間にあるようだ。第二十四話「連鎖」では、“閻魔あい”の家の土間にある大瓶の内へ、きくりによって突き落とされた飯合蛍が、名入り蝋燭の灯されている空間に到達する。
「夕暮れの里」
“閻魔あいの家”がある空間。どことも知れぬ山奥にあるような描写がされるが、作中の人間世界で、深夜0時に送信された地獄流しの依頼メールが、あいのパソコンに届くのも、常に夕暮れ時であることから、異空間にある、と察せられる。閻魔あいが、契約のためしばしば依頼人を引き込む湖の湖畔も、「夕暮れの里」にあると思われる。ただし、あいの家との位置関係は不明。
「夕暮れの里」という言葉は、第1期アニメ第二十四話のエピソード・タイトル。閻魔あいの家”の周囲には、他の住居も住人も見当らないので「里」と呼ぶのは少し奇妙だが、作品外のアニメ解説雑誌などでは、しばしばこの語が用いられる。
作中では「地獄少女、閻魔あいの家は、夕暮れにつつまれた場所にある」と、語られるヵ所が、第二十四話「連鎖」にある。柴田一著『真実の地獄少女』を、刑事の飯合誠一が黙読する場面でのこと。

第二話「うたかた」〜第十三話「Vの惨劇」

“閻魔あいの家”
「夕暮れの里」にある、藁葺き屋根の一軒家。外見は、古びた民家に見える。「周囲に他の家は無い」。家の近くには彼岸花が群生。少し離れて小川が流れ、あいが、地獄流しに出陣する前などに、長襦袢姿で沐浴する。
おばあちゃん(声優=松島栄利子)
閻魔あいが「おばあちゃん」と呼ぶキャラクターは、常に、「夕暮れの里」の閻魔あいの家で、奥の間にいる。常に、障子越しに映る影でしか描かれず、いつも糸車を回している。
アニメ解説書籍などで「閻魔あいの祖母」とされることもある。が、作品をみると、あいとの血縁関係は疑わしい。と言っても、あいとの因縁は“三藁”の妖怪たちほどにも定かではないのだが。
  • 第二十四話「連鎖」で、あいの家に単身、行き当たった飯合蛍は、老婆と会話している内に、障子を引き開けると、老婆の姿を見て、悲鳴を上げながら家を逃げ出す(この間、老婆の外見は描写されていない)。
きくり(声優=酒井香奈子)
幼女妖怪。外見は5歳くらいか(?)。閻魔あいが7歳の頃よりは、明らかに幼い外見。
最初は、地獄通信への依頼の周辺調査をしている三妖怪の前に、偶然のように姿を現す。初登場は、第三話「愛しのけいちゃん」で、骨女の前に姿を顕す。骨女は人間の少女と勘違い。
第四話「秘密」では、地獄流しに脇から介入。第四話のエピローグに相当するシーンで、「夕暮れの里」に現れ、人間ではないと知れる。あいが、容認するそぶりなので、三妖怪も仲間として接するが、いたずら好きで、しばしば、地獄通信関連の調査などを撹乱。三妖怪を悩ませる。あまりにいたずらがひどい場合など、あいが叱れば、概ね、あいの言葉には服すのだが。
  • きくりの素性は、他の妖怪たちと違い、最後までよくわからない。が、あいたちに近づいた背景事情は、第二十六話「あいぞめ」で、一部明かされる(描かれる)。

第十四話「静かな湖畔」〜第二十一話「紙風船ふわり」

紅林拓真(声優=藤村歩)
第十四話「静かな湖畔」で、地獄通信にアクセスする少年。
紅林拓真は、家族に嫌がらせを続ける人物に対する怨みの念で、地獄通信にアクセスする。しかし、毎晩のようにアクセスを繰り返しても、対象者の名前を記入し依頼をしようとはしない。勝手に拓真の前に姿を現すきくりが依頼をするようにそそのかすが、これを拒否。「地獄通信の画面を見ていれば気持ちが落ち着くので、依頼をするつもりはない」というのが、琢磨の考え(この時、琢磨は、はじめ、きくりを地獄少女と誤認)。
第十四話では、依頼をしなかった琢磨だが、結果として地域で「悪魔の子」というあだ名を付けられてしまう。
  • 琢磨が住むラブリーヒルズを舞台にする終盤、第二十二話以降の連続展開に再登場。
ラブリーヒルズ
バブル期に造成されたニュータウン。ショッピングモールもある大きめのニュータウンだが、バブル経済がはじけた後、開設予定だった鉄道路線敷設の計画が撤回され、陸の孤島のようになっている。
第十四話、及び、第二十二話〜二十六話(最終話)の舞台になる。
つゆ
骨女が人間だったときの名。つゆが、骨女になり、閻魔あいと出会うまでの経緯は、第二十一話「紙風船ふわり」にて、回想的な描写で描かれる。

第二十二話「憧憬」〜第二十六話「あいぞめ」

飯合誠一(声優=日野聡)
ラブリーヒルズ管轄署に勤務する若い刑事。第二十三話「不信」で初登場。ラブリーヒルズで頻発する、失踪事件(地獄流しの結果)を捜査し、「悪魔の子」と呼ばれるようになった、紅林拓真の身辺を調べる。
行方不明になった妹の蛍を探し、紅林拓真の家に行き、そこで地獄流しによる人間消失を目撃する。
  • 妹(蛍)が行方不明になり、人間消失を直に目撃した飯合誠一は、半信半疑で「地獄通信」の都市伝説について調べ始める。そして、柴田一の著書『真実の地獄少女』に巡り会う。
飯合蛍(声優=大浦冬華)
飯合誠一の妹で、ラブリーヒルズに住む女子高生。兄と2人暮らし。第二十三話「不信」で初登場。
捜査に頭を悩ませている兄を助けようとして、「地獄通信」に関心を抱き、紅林拓真に接近する。拓真を無実と考える蛍だが、「地獄通信」は都市伝説に過ぎないと考える蛍に、拓真は口を閉ざす。そして、蛍の前に姿を現すきくりに「地獄通信はあるよ」と告げられて「夕暮れの里」に引き込まれる。蛍は、第二十三話のラストで、夕暮れの里をさ迷った後、あいの家に行き当たる。
  • 飯合蛍は、第二十五話「彷徨」で「夕暮れの里」からラブリーヒルズに戻され、紅林拓真を庇って逃げ惑う。途中、自宅に寄った蛍は、兄の誠一が図書館から借り出した『真実の地獄少女』を目に留め、逃走先で、拓真に内容を語って聞かせる。
『真実の地獄少女』
第1期アニメで、地獄通信と地獄少女を追ったフリージャーナリスト、柴田一の著作。第二十四話「連鎖」で、飯合誠一が図書館で探し出した本の内の一冊。
本を読んだ飯合誠一が、おそらく東京の警察関係者に依頼して調べてもらったところによれば、『真実の地獄少女』は、著者の柴田一が、費用を負担して出版社に刊行してもらった様子。誠一が本を手にした頃には、柴田一本人は、行方知れずになっていた。
柴田つぐみ(声優=水樹奈々)
柴田一の娘。柴田一が何のため『真実の地獄少女』を刊行したのか、思い惑う飯合誠一の前に忽然と姿を現し、一は本を遺したかった、遺して伝えたかったから、刊行した、と告げる。「誰に?」と訊く誠一に、「あなたかもしれない」「一ちゃんを信じて」と、語ると、つぐみは誠一の前から駆け去る。
直後の描写によると、この時、つぐみは、きくりによってラブリーヒルズに呼び寄せられたらしい。
人面蜘蛛(声優=柴田秀勝)
背中の文様のようにも見える3つの目を持つ小さな蜘蛛。実は、戦国時代に、蘇ったあいに地獄少女の勤めを命じ、閻魔あいと名づけた地獄の意思の化身。
あいが、地獄少女の勤めを破りそうになると姿を現す。おそらく、常にあいの同行を監視しているらしい。
「人面蜘蛛」は、番組のED(エンディング)などで、声優のキャスト・ロールに見られる呼称。作中、この蜘蛛を特定する名は使われていない。
  • 第二十六話(最終話)「あいぞめ」では、きくりの体を支配した人面蜘蛛の背後の意思に向かって、輪入道が「地獄のお偉いさんよ」と、呼びかけるヶ所がある。
  • さらに、“三途の川”の場面で、常に薄暗い闇空に浮かぶ傾いだ十文字のような明かりも、人面蜘蛛の背後の意思の顕現の1つであるらしい。
用語や登場人物
解説

関連する用語

「NightmaRe」
『地獄少女 二籠』OP
「あいぞめ」
『地獄少女 二籠』ED
  • 作詞=ああ(savage genius) 、作曲=Takumi(savage genius)、編曲=西田マサラ、アーティスト=能登麻美子
  • 「あいぞめ〜二籠」歌詞(歌詞タイム)
スタッフ
  • 原作=地獄少女プロジェクト(原案=わたなべひろし
  • プロデューサー=阿部愛、林田師博
  • 製作=地獄少女プロジェクト
    (アニメーション製作はスタジオディーン)
  • 総監督=大森貴弘
  • シリーズ構成=金巻兼一
  • 総作画監督=岡真里子
  • キャラクター・デザイン=岡真里子
  • 美術監督=小木斉之
  • 色彩設計=松本真司
  • 楽曲製作=高梨康治、水谷広実
都市伝説
作中では、地獄通信と地獄少女の話が、しばしば作中人物たちに「都市伝説」と呼ばれている。
「都市伝説」は、本来の意味は「都市化した時代の口伝えの伝承(口承伝説)」。都市環境以外の農村、漁村などを舞台にしても、都市化時代の内容が色濃ければ「都市伝説」に含まれる。この場合の「伝説」は、「真偽の確認はできないが、実際に起きた話として伝えられる物語」のことで、歴史上の過去に起きた(と信じられる)話のことではない。この点、作中で、地獄通信や地獄少女の話が「都市伝説」と呼ばれる用例は、奇異ではない。
例えば、第1期アニメの第1話「夕闇の彼方より」で、依頼人になる少女が同じ学校の女学生たちが、地獄通信の噂話をしている様子を偶然聞く場面。この場面では「友達の友達が、実際に地獄通信にアクセスした」といった話が交わされている。こうした語り口は、都市伝説らしい。
アニメの物語内の今で、普通人の間で語られる地獄通信の話は、都市伝説の内でも「ネット伝承(ネットロア、netlore)にあたる。
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